ルミネtheよしもと7じ9じ・SPコント
![]() ![]() |
出演:2丁拳銃ユニット (2丁拳銃/チャイルドマシーン/次長課長) |
<配役> 小堀(2丁拳銃)…宇宙人。“全身赤タイツ”、“ハート型の被りもの”、“白のパンツと白の靴下着用”、“口紅は黒”と、近年稀にみるほどのコスプレっぷり。今回はかなりの重要な役どころ。 河本(次長課長)…野球少年。UFOに ボールをぶつけたことから、宇宙人と知り合いになる。 樅野(チャイルドマシーン)…河本の友達。野球少年。“交友関係は狭く深く”がモットー。 山本(チャイルドマシーン)…上半身は人間、下半身はラクダの宇宙人。短い言葉でずばっと本質を突くことしばしば。部下なのに、リーダーの小堀さんよりも強い。 修士(2丁拳銃)…地上げ屋のボス。見事なまでの“ケツぷり〜ん”を随所で披露。ただし、出番は少ない。 井上(次長課長)…地上げ屋の手下。同じく出番は少ないが、突き抜けるほどのアホぶりとマイペースぶりを客の心に植えつける。 |
<あらすじ> スクリーンに子供の作文が映る。 作文に書かれてある名前は 「6-3 河本準一」。 作文のテーマは“将来の夢”。 準ちゃんの夢は 「プロ野球選手になってホームランを打つこと」。 そして、ボールがぶつかって何かを割る音が…。 明転。 半ズボン姿の河本さんと、“全身赤タイツ”“頭はハート型の被りもの”“パンツと 靴下(共に白)着用”“黒の口紅塗った”姿の小堀さんがそこに(笑)。 (突き抜けたなぁ、小堀さん)なんて思う。 不思議なことに、小堀さんのこの格好は全然違和感無し(^^;。 何なら、不思議な色気すら漂う(男役なんですけどね) 河本さんがボールを投げ込んだ先は“宇宙船”。 当然、小堀さんは“宇宙人”。 もっとも、小堀さんが盛んに自分は宇宙人だと言ってるのに河本さんの反応は全く以って普通。 かなり不満げな宇宙人。 おっちゃん、ボール返して〜と頼む河本さんだけど、河本さんのボールが原因で宇宙船が壊れてしまい、動けなくなったのだから、返すわけにはいかない、と宇宙人。 更に、 「空き地に宇宙船がある」 ことと、 「宇宙人がその中にいる」 ことは誰にも言ってはいけないと釘をさす宇宙人。 「何で〜?何で〜?」と聞く河本さん。 「テレビとか来たらえらいことになるやろ」、と宇宙人。 「何でテレビとか来てえらいことになるの?」と河本さん。 「いっぱい人が来るからや」 「何でいっぱい人が来たらアカンの?」…と、あまりにしつこいので、最後は河本さんをどついて追い返す宇宙人。 翌日。 「誰にも言っちゃいけない」といわれたのに、早速友達の“モミヤン(樅野さん)”を連れてきた河本さん。 モミヤンも、河本さんと同じく宇宙人への反応が薄い。 しつこく細かいことを聞き返す態度も同じ。 モミヤン、河本、宇宙人でやいやい騒いでいると、 「上半身は人間、下半身はラクダ」 の“宇宙人・山本”が奥から現れる。 山本からうるさい!と怒られ、しゅんとなる宇宙人。 部下は山本なのに。 山本によれば、宇宙船の軸が、河本が投げたボールが当たって曲がってしまい、それが故障の原因だという。 似たようなものが無いか探す宇宙人の目に止まったのは「河本の金属バット」。 形も大きさも手ごろなので、それを譲るよう交渉する宇宙人だが、頑として拒否する河本。 親から買ってもらった1万円もする大切なバットだし、それをあげてしまうと練習できなくなるから。 河本は、自分は「プロ野球選手になって月までホームランを飛ばすこと」が夢だと宇宙人に話す。 月なんて自分にとっては、庭のようなものだと、「しょーもなー」と鼻で笑う宇宙人。 宇宙人の頼みを断ったものの、何と無く後味が悪い河本&モミヤン。 また宇宙人のところに行き、金属バットが買えるぐらいの金儲けの方法を色々提案していると、ガラの悪い 男2人組(修士&井上)がやって来る。 彼らによれば、この空き地に大きなビルを建てる計画があるが、宇宙船がどかないから工事の予定に支障を来たしているという。 宇宙人に立ち退きを迫る修士たち。 故障しているからそれは出来ない、というと、法外な使用料を吹っ掛ける。 ビルが建つ=空き地が無くなる=野球が出来ない、ということに気づき、河本は修士に突っかかる。 そんな河本へ邪魔だ、とピストルを向ける修士。 あわや、のところで宇宙人が特別な力を使い、何とか修士たちを追い返すことが出来たが、これで問題が解決した訳ではない。 宇宙人と山本が頭を悩ましていると、河本が 「おっちゃん…これやるわ」 と、大切にしていたバットを差し出す。 躊躇することなく、あっさり受け取る宇宙人(^^;。 一刻を争う事態なので、とにかく修理へ走る山本。 帰ろうとする河本に宇宙人が尋ねる。 プロ野球選手になるのが夢なのに、あんなに大事にしていたバットなのに、自分達にあげていいのか?と。 河本の答えは 「野球選手になるには毎日練習せなアカンねん。 空き地が無くなったら練習出来へん。 練習出来へんのに選手なんて無理や。 どうせ選手になられへんのやったらバットなんていらんねん」。 「毎日練習出来へんからプロになる夢を諦めらるなんて、しょせんその程度の夢やったんやな。 そんなオマエやったら、確かにプロ野球選手にはなれへんわ」 と、宇宙人。 言い返すことも出来ず、うつむく河本。 おっちゃん、ひどいわ!とモミヤン。 気まずい空気のまま、宇宙船を飛び出す2人。 2人が帰った後、まだ河本のボールを返してないことを思い出した宇宙人。 そこに、修理が完了したことを告げに山本がやってきた。 故郷に向けて出発するが、ちょっと寄り道してほしいところがある、と頼む宇宙人。 10年後。 日本シリーズで逆転ホームランを打ち、チームを優勝に導く河本の様子がラジオで実況中継される。 同じ頃。 遠く離れた月の上に、ちょこんと置かれた野球のボールに書かれている名前は… |
<感想&個人的見所> ・最初、スクリーンの作文を見た時 (えっ!?年が明けても『僕の絵』か!?) と、一瞬ビビった(笑)。 ・前回までの「僕の絵」は、演劇を思わせるかのような舞台だったが、それにくらべると、今回のノリはやや軽め。 ・今回、小堀さんは全編を通して「ツッコミ」! ・小堀さん、被り物の構造上、耳がすっぽり隠れてしまうので聞こえにくいし喋りにくい。 でも、“聞こえにくい”、というのはある意味無敵。 ウケても滑ってもお客さんの反応が分からないから。 なので、河本−樅野で色々やっていてステーンと滑った時、咄嗟に2人から助けを求めるような目で見られても 「何でこっち見んねん!諦めるな!大丈夫やから!」 と、“強気な兄さん”的発言が出来る。 ・他の人(特に河本−樅野コンビ)がボケている時、小堀さんは楽しそうにしながらも、どこまで笑わせられるかを試すような目で見ていたように思った。 2001年3月の2丁拳銃の単独ライブ、「ピストルモンキーサードマン」に「Shujiライダー」というボケ・ツッコミ逆転コントがある。 言動や、時には可愛らしい仕草でお客さんの気持ちを掴んでいく修士さんに対し、小堀さんは笑いながらも (オマエ、どこまで出来んねん) と、試すような目を常にしていた。 その時と同じ目だなあ、と思った。 ・前作では、掴めそうで掴めない夢にもがく若者を好演していた修士さん。 今回は、そんな雰囲気を微塵にも感じさせない、やたらお尻をプリプリさせて舞台を動き回るアホアホなヤクザを熱演(笑)。 そしてその後を全く同じ動きでついていく美貌・井上聡。 計算なのか素なのか、全く予想がつかない言動で敵も味方も煙に巻くわ、色んなことを間違えてるわ、でも全然反省してないわ、とマイペース街道を爆進する。 ・そんな井上さんを見て、小堀さんが修士さんに 「弟子変えろ!」というと 「弟子ちゃう、子分や!誰が師匠やねん!」と即座につっこんでいた。 綺麗な流れだった。 やっぱりつっこみが板についてる修士さん。 ・新喜劇みたいなノリのボケを山本さんがやった時、敵キャラなのに素早く乗ってコケてくれた修士さん。 それを見て、「優しいなぁ、オマエ」なんて言ってた小堀さん。 ・「毎日練習出来へんからプロになる夢を諦めらるなんて、しょせんその程度の夢〜」 のところは小堀テイスト全開。 前作とは違うノリに、ちょっと戸惑った部分があったけど、このセリフを聞いたとき (あぁ、やっぱり2丁拳銃班だなぁ) と思った。 |