2丁拳銃うたツアー2005(05/11/20 at 原宿アストロホール)

<オープニング>


「44口径」が鳴り響く。
 オォ〜!という歓声とともに手拍子が客席から自然に起きる。
 (あらら、オープニングアクトは歌じゃなくてこっちですか(笑))
 と、何となくにやけてしまった。

 オープニング漫才を務めるのは2丁拳銃。
 修士さんは黒とピンクの大きめボーダーのセーター。小堀さんは黒と白の大きめボーダーのセーター。
 早い話が、<ベタなコンビルック>。
 「吉本のPUFFY」と、随分と懐かしいフレーズを吐く小堀さん。
 東京に出て来たての頃よく言ってたなぁ。
 吉本のキンキキッズ、なんていうのはどこからか苦情は来なかったんだろうか。

・漫才〜外人の名前は変だ
 (漫才に出て来た元野球選手の“ポンセ”が後に大活躍することに)


<本編>


暗転後に流れて来たのが、奥村チヨさんバージョンの<恋の奴隷>。
 (“歌ライブ”の出囃子はこれなんだよなぁ)
 と思う。
 そして今回も
 「あなた好みの、あなた好みの、お〜んなにぃ〜、な〜り〜た〜ぁ〜い」
 と被害者が大合唱するなんていう光景はお預けなのだった。

セットリストは以下。
 ただし、メモがぐちゃぐちゃだったため、順番は必ずしもこの通りではありませんm(_ _)m。

****
「最初からこの曲だ〜!
 “オマエらの好きな色何色や〜”!」
 と、すっかり“お約束”となったコールを始めるシュウちゃん。

 客も慣れたもので、すかさず「青色〜!!」とレス。
 
 (修)「何色や〜!」
 (客)「青色〜!」
 (修)「何色や〜!」
 (客)「青色〜!」
 (修)「聞いて下さい、青色!」
 (小)「何でそこだけ敬語やねん」

 と、ツカミも決まったところで、この曲からスタート

青色



トンビ



勝手な僕



懐かしい曲をやります、ということで

ラブソング

  (終わった後、「エエ歌やわ〜。誰が作ったんやろ」と、抜けぬけと自画自賛するシュウちゃんだった(^^ゞ)。


おしりフリフリ'66

  (噂の“振り付けby原西”が初披露。 
  可愛い振り付けでした(^^)。
  さりげなく“2丁拳銃ポーズ”を入れてくれていたところが兄さんだ、と思った)


ハダカでグー



("雨”、“歩こう”等のフレーズが入っている曲)

   (CD未購入の私は曲名が分かりませんでした…m(_ _)m)
 

こっちにきて

  (この曲、昔(3年ぐらい前)聴いた時はひたすら“こっちにきて、こっちにきて”と叫び掛けるような曲だった気がする。
  何かの曲と間違えてるのかな。
  今のゆっくりしたアレンジを聴くといつも(あれ?)と思ってしまう)


ここから弾き語りを3曲ぐらいやるので、ゆっくり座って下さい、と小堀さん。
 座れるかっ(笑)!


弾き語りその1〜




弾き語りその2〜
背中にウィンク(?:3日前に出来たばかりの新曲)

  (「花」の時、楽譜をちらちら見ながら歌ってたのが前の方の席の人にはバレバレだった、とちょっと恥ずかしそうな小堀さん。
  でも次やる曲は堂々と見ながらやる!と宣言。
  何故なら“3日前に出来たばかりの曲”だから。
  「3日前〜」と小堀さんが言った時、客席から「おぉ〜」と驚声が。
  それを聞くと
  「今、“おぉ〜”言うた人はブログ読んでないな」
  と小堀さん。
  読んでるけど、何か条件反射でつい言ってしまった)


弾き語りその3〜
簡単な言葉

  (新曲がぎこちなくなるのは分かるが、何故この曲もボロボロなのだ?(^^;
  散々やってるのに〜)



「ここから後半です!」
 と宣言したシュウちゃん。
 えぇ〜!と早くもブーイングを始める客。
 「しゃぁないやん。決まってんのに」
 と、小堀さんが言いそうな小憎らしいことをあっけらかんと言うシュウちゃん。
 何か酔っ払ってるような感じで、(珍しいなぁ)と思った。

 そして、ここに来て
 「よっしゃ、テンション上がってきた〜!でも次はこの曲や〜、『ぬくもりを抱きしめるよ』!」
 と雄叫びを上げながらの曲紹介。


ぬくもりを抱きしめるよ



セルロイド

  (サビ部分の手の振り付けもバッチリなお客達)


ティラノサウルスをやっつけろ

  (間奏の“ウゥゥ〜、ワゥ!”の時の振り付けもかなり浸透していたので、少々ご満悦のようだった2丁拳銃)

 
かっこいい女
  


青春デストロイ

  (<“ただ”ぶつかろうか>、<“よし”ぶつかろうか>のところはCOWCOWも心に浮かべて楽しむオレがいる(^^ゞ)


蛍光灯の虫



青風



分かりやすくアンコールのお願いをしながらハケていくコホリヒロユキ(笑)。



<アンコールその1>


アンコール起きるなんて思わんかったわ〜、ありがとぅ〜、と抜け抜けと言いながら再登場。


EN1 骨太ロック

  (正直、これをやると思ってなかったから、曲名をコールされた時はテンションが凄く上がった)


EN2 逢いたくて

  (これはやるだろうなぁと思っていた。
  「一緒に歌いましょう」とシュウちゃんが言ったので、武道館のサライ大合唱みたいになりやしないだろうかとちょっと危惧したが、俄かフォーク大集会のような感じにはならなかった。
  ライブの客大合唱は個人的にあまり好きではないのです。

  「逢いたくて」をライブで聴いたのは随分と久しぶり。
  昔、営業だと結構この歌やってくれてたんですけどね。
  ハマりたての頃偶々行ったBOOK OFFにいわゆる<青春三部作>(「逢いたくて」「いつだって」「空を見上げて」)がまとめて売り出されていたので速攻買い、MDに入れて聴きまくっていたから、歌詞をすぐ思い出せる自分に何となく納得。
 
 これを聴くと、福岡にいた頃、福岡内外でやっていた2丁拳銃ライブに行った時
 (あぁ、楽しい〜!
 でも、これが終わったらまた“逢いたくて〜だんだん逢えなくて〜”やなぁ…。
 次行けるのはいつやろう。次福岡に来るとはいつやろかぁ)
 と、少々寂しくなっていたのを思い出す)


ここで終わるのかと思いきや、客席からまたもアンコールが。
 アンコールの最初の方で、袖に帰ったらスタッフがポンセの顔をプリントアウトしてた、という話が出ていたから、客席から起きたコールは笑い声交じりの

 「ポ・ン・セ!ポ・ン・セ!」
 と、“ポンセコール”。


<アンコールその2>


よもやのポンセコールに乗せられ、再び登場の2丁拳銃&LOVE ROCKERS。

 えぇ〜、えぇ〜、何しよ〜、と少々困惑気味の小堀さん。
 やってない曲でもエエしやった曲でもエエから、何聴きたい?と訊ねると、まぁあちこちから色んな曲が出るわ出るわ。
 いっぱい曲作ってきたんだなぁと実感。
 その中で耳に止まった3曲を上げ、一番反応が多かったものをやることに。
 「『おしりフリフリ'66』?」、「『ホットサンド』?」と行き、小堀さんがその曲名を言った時、客席の意見が一致した感が漂ったので、アンコール曲決定。


EN3 見せてごらん

  (ハイロウズの甲本ヒロトさんに作ってもらいました、タイムリーやから言わせて貰います、『帰ってこ〜い!』、と小堀さん。
  ホントだよ、早く帰ってきて下さい。

  サビの“見せてごらん”の時、客の一人ひとりを指差しながら見ていた感じの小堀さん)



これで本編は本当に終了。
 気をつけて帰って下さいね、とか中村家(GBとの合同うたイベント)も来れる人は来て下さい、等挨拶でシメ。



<感想>

2丁拳銃単独のうたツアーは4年ぶり。
 4年間で、<芸人>と<音楽>の関係は大きく変わった。
 新譜のCMに芸人が起用されることも少なくないし、話題作りや企画物ではない純粋な音楽活動をする芸人はもう珍しくも何でも無くなった。

番組の企画で2丁拳銃がCDデビューをしたのは1998年。
 私が2丁拳銃のファンになったのは2000年からなので、好きになった時は既に2丁拳銃は音楽活動をしていた。
 だから、2丁拳銃がCDデビューをすることが決まった時のファンの反応等、当時の詳しい状況は知らない。
 ただ、もし私が当時ファンだったら、歌う2丁拳銃を100%応援してはいなかっただろうと思う。
 “芸人は歌わなくて良い”と思いながら、笑わせる2丁拳銃は追っても、歌う2丁拳銃には一歩二歩引いた目で見ていたんじゃないかと想像する。

2005年11月末現在、2丁拳銃はシングル5枚、ミニアルバム4枚、フルアルバム1枚を発表している。
 2001年10月に発売した「LOVE ROCK」以降、CDリリースはしばらく無かったが、2004年8月にミニアルバム「蛍光灯の虫」をインディーズからリリースした後はほぼ3〜4ヶ月に1回のペースでミニアルバムをリリースしている。

 「LOVE ROCK」から「蛍光灯の虫」まで、約3年のブランクがあった。
 その間、2丁拳銃は漫才・コント等のお笑いライブはもちろんこなしていたが、「RRS」や「NUTS」では歌のコーナーを設けて時には新曲を発表したり、「曲者」といった音楽イベントも新しく打ったりした。
 M-1グランプリの参加資格を持っていた2003年までは、正直(音楽も分かるけど、漫才に専念してよ〜)と思った頃もあった。
 しかし、「漫才」・「コント」・「歌」の3本柱を2丁拳銃が崩すことはなかった。
 
スタイルを変えないという点で、2丁拳銃は凄く頑固なコンビだと思う。 
 そして、微妙な書き方になるが、私はある意味2丁拳銃の頑固さに負けたような気もする。
 先ほどの話とは矛盾するが、もし、2丁拳銃の音楽活動が「逢いたくて」1枚、または「LOVE ROCK」までで終わっていたら、私は相変わらず<芸人音楽>にアレルギーを持ったままだったと思う。
 2丁拳銃が音楽を止めなかったから、私は<芸人音楽>に抵抗感や嫌悪感を以前ほど持たなくなった。
 殆どの芸人がやっていない頃から「音楽」に取り組み、今も変わらずやり続けている2丁拳銃で良かったと今は思う。
 

音楽をやっている2丁拳銃を見ると、音楽をたまらんぐらいに楽しんでいると感じる。
 同じぐらい楽しもうとするが、まだまだ負ける私だ。
 
(2005・11・26記)

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