サニム
<縦に書くと『芸』という字になる。芸人がそれぞれの持ち時間でピン芸を披露するイベント。>
サニム(08/10/01 atシアターブラッツ) [出演]小堀裕之(2丁拳銃)/あべこうじ/佐久間一行/渡辺武志(烏龍パーク)/又吉直樹(ピース)/シューレスジョー <オープニング> 最初に出て来たのは主催者の小堀さん。 ほんの少し前まで、小堀さんがピンで出て来たら、親戚の子どころか我が子を見るような感じでハラハラせずにいられない場面が時々あったものだけど、普通にMCをやっているので、(へぇ〜)と感慨深くなった(^^ゞ。 <『芸』を縦に書いて“サニム”>というイベント名はお気に入りらしく、得意げにお客さんに説明していた。 いずれはルミネを目論んでいるとか。 どうなることやら。 出演メンバーを呼び込む。 ピース・又吉さん(まったん)は∞終わりで駆けつけている途中だとか。 初参加のシューレスジョーは若干緊張気味。 あべちゃんはのっけからチョケまくりで小堀さんを軽く翻弄。 「拳(GU)」とかに比べたら小堀さんの優位に立つ後輩陣(K成さんとかM本さんとか)ではないけれど。 今日やるネタのヒントを言い合うメンバー。 シューレスジョーは「いつもやってるコントの延長でお芝居みたいな感じ」。 あべちゃんは「ハーフタイムショー」。 小堀さんはそのものずばりで「落語」。 普段はコンビでやってるので、ピン芸の練習法はなかなか掴めない、という小堀さん。 壁に向かってやってみても、我に返ってしまうとか。 橋本さんは、意味もなく立ったり座ったりを繰り返してしまいます、と同意。 遅刻客が来る度に「又吉?」とメンバー。 席に座るまでじっと見て待ってますよ、なんていわれていたがチハラトークの鬼遅刻チェッカー・せいじを知っているだけに、(あぁ、ここのメンバー優しいわ)なんて思った。 そうこうするうちに本物のまったん登場。 AGE SAGE LIVEでピースは昇格が決まったそうで、お客さんから歓声と拍手が。 私はいまいち知らないシステムだがめでたいことだというのは分かるので、便乗して拍手。 おめでとう、ピース。 まったんによれば、ギャラがリアルに違うそう。 遅刻した罰として決定した、まったんによる「オリジナル・サニムオープニングコール」でサニムスタート。 <ネタ> 1.佐久間一行:紙芝居「キイロ君とミドリ君」→実写版「キイロ君とミドリ君」 (紙芝居はちょいちょい小ネタを挟みつつも良いお話で終わったが、実写版は話を端折りに端折りまくってあっという間にケリをつけるさっくん。 ネタ終わり後出て来た小堀さんから「何!?最後の雑さ」といわれる) 2.シューレスジョー:一人芝居「誘拐」(?) (子供を誘拐したものの、その子の親子関係が非常に希薄なものであることが分かる。 身代金の代わりに男がつきつけた要求とは...という話。 先に終わった人がMCを回していく、とのことなので出て来たさっくん。 終わったとき、客席がシーンと静まり返ったことを悔やむシューレスジョーに、「お客さんはちゃんと展開を聞いてたからだよ」となぐさめる。 客席にも「そうでしょ?と振る。 無言で何度も頷く客多数。 オープニングで、「そんなに大笑いするようなものではないですから」みたいなことを言っていたので、余韻を残したフェードアウトは(あぁなるほど。こういうことか。こういうのもアリだよなぁ)と私は思ったけれど、当の本人は最後に笑いどころか拍手も起きなかったのはへこむ模様。 初参加だしなぁ...。 トラウマになりませんように。 ちなみにこのコントは主催者から出された「ほっこりコントやって」という発注に基づいてやったそうで、随所随所に“ほっこり”を入れたつもりだが伝わったかどうか気にするシューレスジョー。 そこに袖から小堀さんがひょっこり顔だけ出して、「めちゃ良かった...。泣きそうになった」と感想。 このやり取りを(アナタ、確かにこういう系統好きだと思う)なんて思いながら聞いた) 3.烏龍パーク・渡辺武志:卓球レクチャー (渡辺さんが色んな卓球のワザを1年生部員に見立てた客席に向かってレクチャーしていく。 袖からピンポン玉が投げられたが打ち返せず、腹立ち紛れに改めて打ち直したら壁に跳ね返って自分の顔に当たる、という素晴らしい一瞬を見れた。 あの劇場に笑いの神様はいるとみた。 ちなみに大阪の一位、二位は世界の一位、二位だそう。 この理論に基づいた結果、大阪三位の渡辺さんは世界三位だそう。 すごーい(棒読み)) 4.ピース・又吉直樹:新作落語 (さよなら絶望先生の糸色望先生かルパン三世の五右衛門のような出で立ちで登場のまったん。 正座したし、扇子も持ってるんで、(え〜っ、まったんも落語!?)と少々びっくり。 オープニングでやったネタのヒント出し合いの時間にまったんが間に合ってたら、小堀さんとまったんはどんな感じだったろうか、と思った。 小さい頃、ひねくれていたのかとにかく何でも逆のことをいう子供だったまったん。 そして、影が薄いからか、先生からいまいち覚えてもらえなかったり、よく分かってもらえなかったりしたそう。 そんな子供時代のまったんを題材とした落語) 5.あべこうじ:即興歌 (前に出た芸人がみんなちゃんとしたことやってたけど、どうしたの、なんていいながら出て来たあべちゃん。 あべちゃんはちゃんとしたことをやるつもりはさらさら無いらしく、即興で歌を作るという。 どんな言葉でもいい歌に出来ると豪語し、客から言葉を募る。 採用されたら、あべちゃんのサイン付きキイロ君ピックをプレゼント。 ぽつぽつとお客さんが挙げる言葉を「そんなの、すぐ良い歌になっちゃうよ」と言い、やり始めるものの、最初は良いとして最後辺りはぐだぐだなものに(^^ゞ。 「ヘドロ」を挙げたお客さんはニチョケナーだったのかどうなのか。 後ほど、あべちゃんは小堀さんから抗議を受けていたが、一向に意に介する素振りすら見せなかった) 6.2丁拳銃・小堀裕之:新作落語「埴輪」 (今回は羽織を着て正装の小堀さん。 緊張してるのかどうか分からないが、“埴輪=王様の墓に人柱として埋葬される人間の代わりとなるもの”という説があることを説明する際、「そんな“面倒くさいこと”...あっ、“残酷な”ことが...」と、(何をどーしたらそう言い間違えるのだ!?)と、聞いてるこちらが思わず埴輪顔で驚いてしまうような言い間違いをする一幕も。 “羽織を脱ぐ=噺の本題に入る”というしきたりなので、羽織を脱ぐタイミングを考えていたら、噺の方の意識が薄くなってしまうそう。 なかなか大変らしい。 息子と父親の名前を混同したりも。 小堀さんの落語を聞いたのはこれで二度目だが、噺に客を引き込んでいく力がとても強くなっていたように感じた。 ただ、時間が押していたのかもしれないけれど、聞きながら(えっ、その出来事を一言で済ませちゃうの?)とか、(ここに来るまでにもう少し父と子の関係性の説明があったら、この場面の父のセリフや演技がもっと迫ってくるだろうになぁ)と感じることが時々あり、勿体ないなぁ、と思った。 夫と妻の関係性は分かったが、父と息子の関係性(特に息子から見た父親像)の説明は殆ど無かったので、その部分の肉付けがもう少しあれば、登場人物の顔がよりはっきりと見えて楽しめるし、サゲの場面ではこの親子に感情移入してしまい、泣くかもしれない。 いや、多分、今までの経験上からいって泣くと思う) <大喜利> 小堀さんのネタが終わった時点で20時50分だったので、ブログで告知があったけどやれないかも、と思っていたが「大喜利」も予定通り行なわれる(MCはあべちゃん)。 ここはメモを取らなかったので曖昧だが、お題は「実は良い人なのでは?と思うチンピラの行動」「なんだか寂しくなる言葉」(いずれも大意)と、あと一つあったような。 「大喜利直木賞(まったん)」はさることながら、「へらへら44口径(小堀さん)」もいい仕事ぶりだった。 (08/10/4 記) |
サニム(07/07/07 at笹塚ファクトリー) [出演]小堀裕之(2丁拳銃)/あべこうじ/佐久間一行 <オープニング> 3人が登場すると、あちこちからカメラのフラッシュやシャッター音が。 そういえば、携帯禁止のアナウンスはあっても撮影禁止とは言ってなかったということに気づいたものの、それならば…という気持ちは湧かず。 小堀さんはオーバーオール姿。 “2丁拳銃”と“オーバーオール”の組み合わせを見ると、流行らせようとしたものの結局ニチョケナー達にもさほど浸透しなかった<オーバーオールDAY>をついつい思い出してしまい、オーバーオールには全く罪はないものの、これ以来、小堀さんがオーバーオールを着ていると、ついつい“残念な…”という枕詞をつけながらオーバーオール姿を見やってしまう。 初めての試みなので探り探り。 お互いどんなネタをやるのかも知らない。 出番もこの場でのじゃんけんで決めることに。 (こーいうときの小堀さんって、勝つ気が全くしないんだよねー) と、端から期待をしていなかったら案の定で、さっくん、あべちゃんに呆気なく連敗。 さっくん→あべちゃん→小堀さん、の出番に。 “サニム”を縦に書いたら出来上がる“芸”を見せるのが今日の趣旨。 しかし、相手が何をするのか全く分からないのも不安なので、せめて小道具に何を使うのかぐらいは事前に言おうということに。 さっくん→ベレー帽 小堀→ギター あべちゃん→ベレー帽被ってギター(笑) 写真撮影についてお願いが行われる。 ネタ中は邪魔になるので撮らないでね、と。 今は大丈夫ですよ〜!と、俄か若手前説芸人になる三十路芸人三人。 トップのさっくんが準備のためハケることに。 残された2人は、スタートの際、 「サニム」「スタートよ」と、お揃いのポーズまでつける頑張りよう。 <ネタ> 佐久間一行:スケッチブック芸 画家・さっくんのアトリエは街全体。 人物や風景など、インスピレーションを受けるとその場で絵筆を走らせる。 普通の情景や人物画が描かれているかと思いきや、ちょっとどこかずれていて…という感じのコント。 さっくんが描いた絵はその後抽選で希望者にプレゼントされることに。 途中、個人的にダレたところがあったけれど、電車の中の写生は(そーくるか!)と個人的にはツボでした。 ネタ終了後は、小堀さんが出て来てしばしトーク(あべちゃんは準備中)。 モニターを見ながら、(もうウケるな!)とか(絵、ちっちゃなって見えへんくなったらエエのに)と思っていたとか(^^;。 何を言われても、もう終わったさっくんは開放感いっぱいでしたが。 さっくんにも「サニム」「スタートよ!」の振り付けを強要し、あべちゃんのネタへ。 あべこうじ:ヲタ芸 シュッとしたビジネスマンらしきあべちゃん。 長〜いカーテンを掛けられるほど贅沢な広さの家に帰り着いた後も、会社絡みの電話は鳴り止まない。 それをこなした後、忙しかった一日を締めくくるに相応しい曲を掛ける。 それは… 「ロマンティック浮かれモード」(藤本美貴)、「東京きりぎりす」(前田有紀)「ここにいるぜぇ!!」(モーニング娘。) 実はハロプロヲタの男。 ネットで知り合ったと思われるヲタ友と電話越しのロマンスをやったり、ヲタ用語全開で質問や情報交換をしたり…。 その合間にも会社絡みの電話は掛かってくるのだけれど… ネットやトレンディエンジェルのたかしさんからヲタ芸に関する情報を仕入れたらしいが、kwskとかorzはハロプロ用語ではなく単なる2ちゃん用語のような(^^;。 しかし、めっちゃキレがある弾けっぷりで、ビリーに入隊するよりあべちゃんに入門してこのヲタ芸を仕込んでもらいたいわぁ、と思ったほどでした。 小堀裕之:ギター漫談落語芸 親戚の子とか甥っ子とかを見る時のような感じで見て下さいね、と何度も念押し(苦笑)。 そして、自分が今からやろうとしているものを適切に表せる言葉が見つからなかったので、とりあえず“ギター漫談落語”と言っているだけなので、「それは“ギター漫談落語”より、○○の方がいいですよ」というのが見つかったら、アンケートに書いて教えて下さいとのこと。 サニムの参考に、ということで米朝師匠の落語のDVDを買った、という小堀さんのブログを読んだ時は嬉しかったが、「たちぎれ線香」はあまりに大ネタ過ぎるので、もし古典落語をやるなら「寿限無」とか「饅頭こわい」とかそういうところからやって欲しい…なんてことを実は思っていた。 実際は古典落語ではなく新作落語だったので、ホッとしたような、古典落語をやる姿も見てみたかったような。 落語部分では上下を使い分ける会話調、漫談部分では客を相手に演説調と、基本形式に則ったものを見ることが出来たことが嬉しくてホッとした。 漫談としかいえないものを落語だといって披露する方も時々いるだけに。 噺の内容は、ニチョケナーにはお馴染みの“オトンとオカン”。 客が引くと「笑って下さい!」「引かんといて〜」と小堀さんは言う。 気を遣って笑わない、ということは私の場合は無い。 でも、小堀さん自身が完全に割り切って笑い飛ばしているようには思えないエピソードは、可笑しみよりも生々しさの方が勝ってしまい、気圧される、ということはある。 生々しさが消えてからっとした笑いになる日まで、話を寝かせても良いのになぁ、と思ったりする。 ギターは場面転換時に使用。 月亭可朝師のようなギター漫談系に走るか?とちらりと思ったけれども、それはなく、見事なまでの弾き語り。 曲は「青色」「評判が悪くなる」「四つ葉のクローバー」「かあちゃん」。 ひかり荘の生配信視聴からは遠ざかり、「曲者」もスルーしたため、久しぶりに2丁拳銃の歌を聴いた。 <エンディング> 機会があればまたここでやりたいとのこと。 ニブゴ!のリーダーとか、是非とも出たい、と志願している人もいるらしいので、4人で20分とかの持ち時間でやるような形式になるかも、とも。 何にせよ、アンケートきっちり書いて下さい、と何度も念押ししてサニム第1回目はほっこりと終了。 (07/7/18 記) |