ゴトウヒデキ・コホリヒロユキのコントライブ〜お手の物〜ゲストはヤナギブソン〜
05/9/23 atうめだ花月
[出演]
後藤秀樹/小堀裕之(2丁拳銃)/ヤナギブソン(ザ・プラン9)
靴磨きの男(後藤)の前に現れた1人の女(小堀)。 履いている真っ赤なハイヒールをあれこれ理屈を捏ね回してはなかなか磨かせないなど、どこか謎を秘めた女だが、男はあまり関心を示さない。 そんな靴磨きの男を気に入ったのか、女は誇張や脚色を多々織り交ぜつつも自分の事情を少しずつ明らかにしていく。 赤のハイヒールにはある秘密が隠されていることも。 それでも“女の靴を磨く”以外のアクションを起こそうとしない男だったが… ++++ “(オチが)きれいなコント。ああ〜って感じ”とメモってました。 ボケとツッコミが時々入れ変わるようなとこもあった。 私はこのライブを見るのは初めてだったので、先輩を相手にビビったり殺されかけていない小堀さんが何だか新鮮だった。 ちなみに私は小堀さんの女装コントが割と好きなので、1年ぶりぐらいに女装コントを見れてちょっと嬉しかった。 |
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失恋の傷を癒そうとミステリーツアーに応募した青年(ヤナギブソン)。 参加者が自分1人しかいない上に、ガテン系にしか見えないドライバー(後藤)と、なんともいえない風貌をしたガイド(小堀)に一抹の不安を感じるが、その予感は的中し、トラブル続き。 失恋以上のトラウマを却って背負い込む羽目に。 これでは失恋の傷を癒すどころではないとクレームをつける青年。 そんな青年にドライバー&ガイドが提案した失恋を忘れる唯一かつ最高の方法とは… +++ 最初はオチの前フリとオチへの繋がりがよく分からなかった。 しばらく考えて、(あー、なるほど)と分かった途端、何かにやにや(^^;。 噂に聞いたゲスゲスコントの一例。 リピーターらしいお客さんは 「小堀くんやなぁ…」と苦笑いしていたり。 運転が荒いという設定なので、カーブを曲がったり急発進をしたりすると3人一斉に同じ動きでのけぞったり傾いたり。 普通に見てしまったが、小堀さんはここの動きが大好きだったので、全くウケていないことがちょっと恥ずかしかったとか。 ギブソンくんに至っては、2〜3回動きを放棄していたらしい。 後藤さんの役名はそのまま“秀樹”だった。 コント中、“ヒデキ”と呼ぶつもりが“ヒドキ”と噛んでしまった小堀さん。 すっと言わなければならない場面だっただけに、悔しさと恥ずかしさ全開。 へこんでしまい、すっと後ろを向いて壁を叩く一幕も。 退屈を紛らすために音楽を聴こう、という設定で「青色」が流れたので何となくにやり。 「誰ですか?知らんわー」というギブソンくんに 「自分、男の子やろ?知らんのか?」と返す後藤さんのセリフが好き。 |
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柔道選手(後藤・日本人)、水泳選手(小堀・オーストラリア人?)、陸上選手(ヤナギブソン・アフリカ系?)が選手村で繰り広げる3人漫才。
+++ 黒人メークと、普通ならボケがやるような格好のギブソンくんがツッコミ担当。 先輩2人は集客力もある頼もしい後輩に任せて気ままにボケ倒してました。 水泳選手役の小堀さんは当然海パン一丁。 素に戻って恥ずかしくなることが何度もあったとか。 |
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平凡な主婦・母親であるヒデカ(←※メモの字から判読。もしかしたら違うかも/後藤)の回想。
高校生の頃、偶然会ったオオホリ(小堀)に彼女は恋をした。 色々な障壁が彼女の恋を邪魔するが、そんなことに構う暇は無かった。 オオホリが喜ぶことは何でもしたし、オオホリが好きなものは自分も好きになった。 一方、自分に好意を抱いていることを素直にぶつけてくるヒデカに戸惑うオオホリ。 何故なら彼は→女性の下着を見ると盗みたくなる衝動を抑えきれない“ド変態”だったから。そして尋常じゃないレベルの収集癖。“下着ドロ”と可愛い言葉でごまかせるものではなく、過去に発覚した盗んだ下着の枚数は1件で1000枚を超える。。(←ドラッグしてお読み下さい) ヒデカの好意を受け入れることは、ヒデカに過酷な人生を歩ませることを意味していた。 そして運命の日。 悲しい決断を選んだオオホリは、ヒデカが一番聞きたくないであろう言葉を彼女に告げる。 半狂乱になり泣きながら去るヒデカ。 しかしそれはオオホリがヒデカを大切に思っていることの証であり、最初で最後の愛情表現だった。 「…仕方無いねん!自分の好きな部分はどうしても変えられへんねん…」 と、どうすることも出来ない現状を呪うオオホリ。 月日は流れ、ヒデカは結婚し子供にも恵まれた。 オオホリのことは思い出の一部となった。 そんな彼女の前に偶然姿を現したオオホリは… +++ 小堀さんが作る典型的なコントだなぁ、と思った。 一般社会では決して褒められないようなことをする人がいる。 大勢の人達がその人をけなしたり非難したりする中、そっと1人だけその場を離れちょっと違う位置から見つめてみる。 世間的にはその目線は“ひねくれた視点”に捉えられがちだ。 だけど、大勢とは違う場所から“褒められない人”を見つめる視線は真っ直ぐだ。 そして、“褒められない人”が大勢の人がいるところからは見えない様々な一面を持っていることを知る。 その人の一部分に過ぎないある一面だけを見てそれがその人の全部だと決めつけるような乱暴な判断について、微かな怒りを覚えるのかもしれない。 小堀さんがコントで書く“困った人”、“褒められない人”は、いつもどこか途方に暮れている感じがする。 大切に思う人や物があり、その気持ちを自分は行動で表わしているだけなのに、それはことごとく裏目に出てしまい、ますますその対象は自分から遠ざかってしまう。 確かに他の人がやってることと自分がやってることは“ちょっと違う”とは思うが、その違いはほんの少しの程度の差としか思えないので、どうして自分の行動や存在がここまで受け入れてもらえないのかが分からない。 <常識>と<自分の世界>の間にあるズレに引っ掛かってしまって抜け出せずにいる人達をコントの主役にあてることが多い。 そういうコントの時、不器用にしか生きれない人達をことさら賞賛はしていないけれど、(何故そこまで?)とともすれば戸惑うぐらいに、上手く生きれない人達を愛しく思う視線が溢れているように思う。 いわゆる<お笑いらしくない>コントだけど、小堀さんはこういう感じのコントをやることだけはどうしても譲れないらしい。 そういう小堀さんの頑固なこだわりを受け入れてくれる人が相方以外に、しかも先輩芸人でいることがとても嬉しくて、ありがたかった。 |
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(05/9/28 記)
(感想)
ちゃんとしたネタライブに行ったのは3ヶ月ぶりでした。
ここ最近は、お笑い全般に対する興味や注ぐエネルギーが停滞期に入ってしまい、2丁拳銃がちょこちょこ色んな活動をしていることは耳にしたり目にしたりはしても、深くそれについて考えることはあまり無く。
(何か最近はどんどん気持ちが遠ざかってるなぁ)と思いながら大阪に行きました。
でも、舞台を見ていたら
(あぁ、私は2丁拳銃が舞台でネタをすることがどうしてもたまらなく好きなんだなぁ)
なんていうことを久しぶりに思い出しました。
先輩方と共演する舞台では、萎縮していたり怒られていたりする印象が強い小堀さんなので、ことさら厳しくしたりベタベタに甘やかしたりすることもなく、のびのびやらせてくれる後藤さんで良かった、と思いました。
このライブを東京で定期的にやっていたら、恐らくリピーターになってるだろうと思います。
(05/9/28 記)