大上邦博単独ライブ
(03/8/6 atヤクルトホール)


<開場〜オープニングトーク>

客入れの時に流れてたのはサザンオールスターズ。
 「涙のキッス」「エロティカセブン」「NO NO BIRDY〜素敵なバーディ」「そんなヒロシにだまされて」…。
 これだけで、
 (あぁ、大上さんの単独なんだなぁ)
 と思った。
 “ロック”が流れて来る気配すらない(^^;。
 
 「マンピーのG☆スポット」で徐々に音が大きくなり…

大上さん登場!
 花道をまるでファッションモデルであるかのように自信満々にカッコつけて歩く(^^;。
 あぁ、ポジティブ。
 後ろには花火の形をした照明。
 華々しい大上さんを見たのは…初めて。

坊主頭を披露。
 あんまり違和感無かった。
 本人は「若返った」と感じているらしく、実はお気に入り。
 
 この映画、主役はユウキロック。
 大上さん、多田君(COWCOW)、修士さん(2丁拳銃)の3人は、「主役“級”」との触込み。
 オレの時代も来たなぁ、といわんばかりに意気揚揚と撮影に参加したは良いけれど
 「踊る大捜査線の“スリーアミーゴス”みたいやねん。
  先月の15日から始まってんけど、殆どこの3人のシーンの撮影しか無いねん」とのこと。
 他の出演者には全然会ってないらしい。

映画のために坊主にしたけれど、これからも坊主でいようと思うと宣言すると、客席から無言の抵抗が。
 大上さん、坊主にして初めて自分のおでこが予想以上に後退していることに気づいたそう。
 あと、頭頂部が真っ平らであることにも(^^;。
 色々客から髪型についての案が出されるが、とりあえず

 「デコは隠す」

 ということで客と大上さんの意見が一致する(^^;。
 そしてこの時から大上さんの問いかけにやたらと入ってくる人達が2〜3名存在。
 心の中で冷笑。

せっかく坊主になったので坊主の時しか出来ないようなファッションをしようとランニングを買い求め、近所のコンビニまでうろついたとか。
 しかし
 「妖怪・あずきあらいみたいにお腹がぽっこり出てる」し
 「腕が真っ白で細い」
 とのことで、似合わない。
 「何か、お洒落なヤツが歩いてんで〜みたいな感じでみんな見よる気がしてんけど」
 と、あきれるほどのポジティブ野郎・9216(苦笑)。

坊主の利点は
 「髪を洗うのが楽!」
 ということ。
 シャンプーの量は今までの半分以下でオーケー。
 しかし、不精してあんまりしっかりとすすがないので、フケがよく出るらしい。

 「髪質は変わらんで良いから、量増えたい

 と、すごく切実な悩みが聞かれた(^^;。

大上さん、フケも出るが、何と“水虫”に感染中…。
 腋にはカビも生えたとかで、皮膚科で紫外線治療を行ったそう。
 その姿を想像し、微妙に引くお客達。
 それに構わず、めっちゃ笑顔で
 「君達のために全快するで〜」
 と、ポジティブ王子。

今日はユウキロックは出ないらしい。
 最後だから、全部自分だけでやりとおすらしい。
 「一瞬でも舞台に出たら今日のギャラは頂きません」
 という誓約書まで交わしたそう。

 「あの金に細かい男が金はいらん、言うててんから、本気です。
  今日は出ません!」とのこと。

そんな<大上邦博単独ライブ>のラインナップがスクリーンに映される。

 「大上邦博の華々しい30年を振り返る」
 「大上邦博祝30歳記念パーティー」
 「大上邦博オンステージ」 
 「お客さんからプレゼント」

 …と大上さんが意気揚揚と説明する中、


 「ストーンコールドスティーブオースティンのテーマ」がヤクルトホールに鳴り響く!


 スクリーンに映し出されるシルエット…。


 もうあの人しかいない(笑)。
 思わず理性飛ばして私も叫びましたが、あちこちから同じような叫び声が。


 「ロック〜!!
 「ユウキロック〜!!


スクリーンが上がって出て来たのは、マスクマン。
 「ユウキロックさんから頼まれた(byマスクマン)」というマスクマンの名前は
 「Mr.池田」。
 ユウキロックが池田市出身なのでそれに引っ掛けているんだろうと大上さんは推測。

 ユウキロックは今回のイベントの構成担当。
 大上さんが先ほど示したイベント流れは全て却下、と袖から“Mr.池田”に指示したそう(笑)。

ライブをやらしてくれや〜、という大上さんに
 「なら、1人コントやれや」と指示を出す“Mr.池田”。
 「…やるわ!1人コントやるわ!」と叫び、暗転。


<大上邦博1人コント>

知る人ぞ知る「自由」ユニフォームを着てご登場の大上さん
 (小堀さんも着てたんやなぁ)ということをちろっと思った。
 そして、去年のRRSで「松夢」ユニフォームを着て現れたユウキロックを思い出す。

大上さんは野球部のキャプテン(3年生)という設定。
 退部を申し出て来た後輩をあの手この手で引きとめようとする…という内容。

正直言っちゃうと、オチは読めたけれども(苦笑)、大上さんしか出せないからっとした味があるなぁ…と思った。

暗転後、めちゃめちゃ自信満々に現れた大上さんと、マスクの下には仏頂面が隠れてると思われる“Mr.池田”
 「ネタが浅い」「中身が古い」とケチョンケチョン。
 何より、「演技力が無い!」。

 そこをいくと、“ユウキロックさん”は今の現場で監督から「ショーケンを超えた!」と絶賛されたほどの演技を現場でしているらしい(^^;。
 驚く大上さん。
 「オレ…じゃなくて、ユウキロックさんも驚いた言うてはったで」と“Mr.池田”。

大上さんの演技力を見てみよう、ということで次のコーナーはこれ。


<大上邦博一言表現術>

このタイトルを知った時、たとえば「あ」だけで、驚きや疑問や嬉しさを表現するのかな、と思ってました。
 「お客さんに言葉だけで状況を想像してもらえ!」と“Mr.池田”も言ってたし。
 全然違ってました(笑)。
 あるシチュエーションが、(本当に)事細かくナレーションされ、それに対して大上さんが一文でツッコミというか感想を言っていく形式。
 (一言ちゃうや〜ん)というぐらい長〜いセリフを言って次のシチュエーションにかかってしまうようなこともありましたが、面白かったんでオーケーです(笑)。

いろんなシチュエーションがありましたが、大体の内容を覚えてるのがこれ。

 >お笑い番組を見ていて、顔はいいが面白くない芸人を見て彼女が喜んでる時の一言
 →「女はこんなん嬉しがるんやな」

 >では、出てる芸人がハリガネロックだった時の一言
 →「さっきのでエエんやったら、むかって右側(大上)も結構いいのと違う?」


暗転後。
 案の定
 「向かって右〜」発言を突っ込む“Mr.池田”。

特技は無いんか、と訊ねる“Mr.池田”。
 「フラフープ」と当然の如く答える大上さん。
 速攻で却下される。

モノマネをすることになる。
 「『エンタの神様』からオファー来るくらい、頑張れ!」と“Mr.池田”から激が飛ぶ。


<大上邦博新作モノマネレパートリー披露>

「世界に1つだけの花」を
 “瀬川瑛子”“大友康平”“マイケル・ジャクソン”“子門真人”“銭形警部”“椎名林檎”“河村隆一”“藤井フミヤ”“谷村新司”
 で歌っていく。

 「歌」が新作なだけであって、やってるモノマネは新作ちゃうやん、と思ったけれど、シメが私が大好きな
 「かき氷の機械のモノマネ」だったんでオーケー(笑)。
 生かき氷や〜、と浮かれる。

いよいよもって呆れ果てる“Mr.池田”。
 大上さんの自信作は大友康平だったらしい。


これだけ“Mr.池田”の指示に従ったんだから、そろそろ自分のやりたいことをやらせろ!と切り出す大上さん。
 投げやりに許可を出す“Mr.池田”。


<大上邦博夢芝居>

コンパにやってきた冴えない女・邦子(もちろん大上さん)。
 ところが彼女は悪を倒す秘密組織に属する“クーニーズ・エンジェル”だった…というバカバカしくてしょうがないお話(^^;。
 大上さんのあまりのデカさと、話のあまりのしょうもなさが逆にツボ。
 ハリガネはコントをしないので、こういうあからさまな女装ってはじめてという感じ…と思った。


暗転後。
 出てくれた吉本の後輩に詫びる“Mr.池田”。
 対照的に、メチャメチャ満足げな顔で満足げに労を労う大上さん。
 恨めしそうな顔で「…ア〜ホ、ア〜ホ…」とアホコールを大上さんに浴びせながらハケる後輩達。


<大上邦博即興官能小説>

だんだん方向性が訳分からないものになってきたイベント(笑)。
 お客さんからお題を集めて、大上さんが官能小説を作っていく。
 
 こうなると、
 <会話したがり>な方々が張りきり出す。
 まぁ、傍観者にとっては
 (そのフレーズのどこが面白いの?)とか(何をそないにテレてんの)
 というものしばしば。

 でも
 「ザコショウ」はウケた(^^;。
 却下されたけど。

 「バーベキュー」「天津甘栗」「うなじ」を使うことに。

そして結論。

 “官能”小説じゃなく、ただの“ストレートなエロ話”だった(^^;。

 ちなみにアンケートに
 「今日1番心に残ったフレーズ」というのがあったんだけど
 「バーベキューソース」と書いてしまった私…。
 露骨すぎて印象に強く残ってしまったので…。


<大上邦博カバンチェック!>

お客さんに申し訳ないもの見せてしまった罰として、“Mr.池田”が大上さんのカバンを持って来た。
 公開カバンチェック。

 “携帯おっぱい”を持ち歩いていることが発覚(^^;。
 大丈夫か、もうすぐ三十男。
 後、元ABブラザーズの松野さんが書いた「芸人失格」という本。

 これらは“Mr.池田”が客席に放り投げ、強制的にプレゼント。
 「芸人失格」は途中までしか読んでいないため
 「…それちゃんと最後まで読んでなー」と頼む大上さん。

<会話したがり>が
 「ケータイ見たい」「メール読んで」「送信メール読んで」
 と頼んでも無いのに入って来る。
 実際読むんだけども、盛りあがってたのは完璧その人達の周囲だけだったなぁ。
 大上さんが「何でアイツが仕切んねん!」と言ってたのに笑う。

 送信メールも受信メールもいくつか読まれる。
 何か、“存在”を匂わすメールがちらほら。
 “えぇ〜!”みたいな声もちらほら。
 望まなかったら知らないで済んだことなのにね。

他ないんか〜、とカバンをひっくり返す“Mr.池田”。
 ある手帳を発見する。

 大上さんによるとそれは「ネタ帳」。
 「ネタ作らへんやないけ!


<大上主役漫才

「ストーンコールドスティーブオースティンのテーマ」が鳴り響く。
 この出囃子を聴く度に、私は本当にハリガネの漫才が好きなんだなぁ…と実感する。
 (最近、私、ハリガネに対して温度低いな)と思ってる時でも、この出囃子を聴く時は、胸がどきどきしてなんとも言えなくなる。

出囃子が鳴り止む。
 明らかに嫌がって出渋っている“Mr.池田”懇願しながら引っ張り出してくる大上さん(^^;。
 
 ユウキロックがいつもやる「目〜離れてました〜」の大上バージョン
 「坊主になりました〜(曖昧)」をやる大上さん。

 <ネタ>
 ゜阪神の快進撃
 ゜恐い話

 この漫才、<ボケ・ツッコミ逆転漫才>でした。
 ハリガネをあんまり知らない人は、松口さんがツッコミで大上さんをボケと間違える人もいるらしいんで、違和感無いといえば無いですが。

 “Mr.池田”のツッコミが妙に大ぶりだなぁ、と思ってたら、アメリカザリガニ・柳原氏のツッコミ技を取り入れたことが後で判明。


<爆弾エンディング>

全てをやり終えて満足の大上さん。
 しかし、このままでは終わらせないと“Mr.池田”。

 “爆弾”を用意していると予告。
 “爆弾”が入った箱を持ってこさせるが、運んで来た1名は大上さんのお兄さん(笑)。
 奈良から駆け付けたそう。
 頭頂部のまっ平ら具合は遺伝と判明。

“爆弾”の中身はバースデーケーキ
 1日早いけど、お誕生日おめでとうございます、大上さん(^^)

 「お誕生日おめでとう」のプレートの裏に色々メッセージが書いてあんねんで、と“Mr.池田”。
 へぇ〜、とケーキに近寄って見ようとした途端…

 大上さんの顔をケーキにめりこませた“Mr.池田”(笑)。
 あわれ、ケーキまみれの大上さん。
 だから、“爆弾”だったのね。

暗転後、顔をさっぱりさせてあらためて登場の大上さん。
 出演者を全員呼んで告知などを聞く。

そしてハリガネロックからの告知。

 ユウキロックが構成・演出を手がけると書いてあったけど実際は映画やいろいろあって中々出来なかったらしい。
 「何か出来ないかなぁと思ってたんですが、1つ報告があります。
  5月11日に大上君、結婚しました」と…“Mr.池田”ことユウキロックの口から大上さんの結婚報告が(^^;。

 大上さん、ここでいうとは思わなかったらしく、一瞬ポカーン。

 公には言えなかった時期であったに関わらず、ホテル新阪急で挙式を行った、とのことで
 「隠す気ゼロやったやろ!」とユウキロック。
 左手薬指がどーのこーの、と騒がれることもあったしね。

これで一件落着、すっきり解決。
 結婚おめでとうございます、大上さん(^^)。

 結婚後、お小遣い制になり、それも<ギャラの1割>という取り決めだとか。 
 大上さん、近々ホームページを作る予定らしいけど
 「タイトルは 『大上邦博・1割芸人』にせぇ」なんてユウキロックから提案されていた(笑)。
 松口さんもちょっと触発されて「毒針〜」をいじらないかなぁ。

 ユウキロックはご祝儀のお返しは無いのか、とそれが気になるとか。
 相方ということもあって、大上さんもびっくりするぐらいの額のご祝儀をつつんだらしい。
 修士さんが小堀さんにご祝儀をあげた話を思い出した。
 「これでヨメいじりネタがやれるわ〜」と語ってたユウキロックが印象的。

最後。
 ハリガネのライブでは恒例のコールを大上バージョンに変え、
 
 「9、2、1、ローック!!(クニヒロック)」

 を全員で行い、終了。


<感想>

ハリガネロックのエネルギーに気持ち良く振り回されたライブだった。

 坊主でも良いじゃな〜い。
 足は水虫で腋にカビが生えてても良いじゃな〜い。
 ヨメがいるなんて素敵や〜ん。

 それら全てが大上さんで、そんな人の相方がユウキロックで、そんなコンビのハリガネロックが好きなんだから。

「ハリガネロックの単独ライブをそろそろ本気で見たい」熱に火がついた1日でした。

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