++04/7/17 atルミネtheよしもと++

新・ジャリズムまつり

[出演]
ジャリズム

(山下しげのり/渡辺あつむ)


<オープニング>

センターマイクが立っていたので驚いた。
 ジャリズムに「漫才」のイメージが無かったから。
 山下さんがスーツ姿で登場するが、渡辺さんの姿はなし。
 山下さんが呼びかけると、ラジコンカーが登場。
 トラックの荷台のところから棒が延びていて、その先には渡辺さんの写真が貼ってある箱が(笑)。
 渡辺さんは影マイクで漫才を進めようとするが、出てきなさいと山下さん。
 ラジコンの操作機を持って渡辺さん登場。
 渡辺さん登場時の歓声は山下さん登場時よりも大きかった(笑)。
 前回のイベントで渡辺さんにキャラをつけることになったらしく、検討した結果、こうなったとか。
 ラジコンカーはアカン、と山下さん。
 アカンかぁ、とちょっと不満げな渡辺さん。
 ちゃんと相方もいるのに、と舞台左側からは山下カーが!


<ブリッジ>

 渡辺カーと山下カーが街を爆走(?)しているブリッジ。
 BGMは「男達のメロディー」(SHOGUN)でした(03年のD関西@大阪府立体育館に渡辺さんが参戦した時の曲)


<漫才1>

明転した後もセンターマイクが置いてあり、いい意味で裏切られた。
 ジャリズムに関して知識はほぼゼロだけど、「漫才」をするイメージが無かったから。
 山下さんは先ほどと同じ黒系のスーツ。
 渡辺さんも全身黒系だったが、こちらはTシャツでややラフ。

 最近驚いたニュースとして、窪塚の転落事故をあげた山下さん。
 「窪塚“イタイイタイ”事件な」と渡辺さん。
 スターやから、高いところから落ちても上手いことクッションになるようなとこに落ちはんねん、オレやったらそのまま、真下にびちゃ〜っやで、と山下さん。
 いやいや、そんなこと無いで、と渡辺さん。
 転落したと思ったら鳥からがーっと襲われ、下に落ちる頃は骨だけになってるって!とのこと。
 これを聞いた山下さんの
 「オレは自殺も出来ないの?」
 という寂しげな呟きがわびしさをより一層つのらせた。

 いつ何時死ぬとも限らんで、ということで

 ・遺言ビデオ(父親(渡辺)が遺した遺言ビデオを再生する息子(山下)。遺産の割り振りや遺される者へのメッセージが入ってはいるのだが…)

 ビデオに入っていた「しりとり」は圧巻でした。


++++
<ブリッジ〜ナベちゃんオモシロリカルパレード>


 「ジャリズム☆ナイト」で披露した「一発ギャグ」や「モノマネ」はこの企画に活かされたのね、と深夜の渋谷で繰り広げられた奇妙なテンション全開のあのコーナーを思い出してにやり。
 「自ら帝王切開!(両手で腹を破って出てくる)」など、なかなかテレビでは流しにくい面白ギャグ満載。


<漫才2>

 今回は、「ジャリズム」と書かれたたすきを掛けて登場した渡辺さん。
 世の中を楽しくするため、選挙に立候補するつもりだとか。
 渡辺さんが漫才形式で披露した公約とは?

 ・汚いバ行をきれいなパ行に置き換えよう
 ・似ている文字を入れ替えよう〜漢字の口を片仮名のロを置き換えてみたら
 ・似ている文字を入れ替えようその2〜片仮名のカを漢字の力に置き換えてみたら
 ・似ている文字を入れ替えようその3〜伸ばす「ー」を計算記号の「マイナス」に置き換えてみたら

 客の笑いが少なかったら即座に「滑ることに負けない!」と自らに言い聞かせた渡辺さん。
 しかし、微妙に動揺していたのか、「カメハメ波」を普通に言ってしまうミスを冒す。
 山下さんにつっこまれると、「自分でもびっくりした」と驚きを隠さないコメント。



++++
<ブリッジ〜「山下しげのり35歳〜初めてのスーパーマリオブラザーズ」>



1985年に発売されたファミコンの大人気ソフト「スーパーマリオブラザーズ」を一度もやったことがない男。
 それは山下しげのり35歳(今年は年男)。
 平成も15年以上過ぎた今頃になって、山下さんにスーマリをやらせてあげることに。
 白と赤の本体、横にしか進めないマリオなど、懐かしいものをかなり見ました。

 ボタン操作やアイテムの意味が全く分かっていない山下さん。
 クリボーとアイテムのきのこを混同し、せっかくのスーパーマリオに変身する機会を無にするわ、レンガの真下でジャンプするからクリボーに襲われて自滅するわで、「あ〜、もう、いらいらする!(by私の後ろにいた人)」な展開まっしぐら。
 やってる本人は1-1もクリアできていないとスタッフさんに教えられると
 「もうエエ。しょせん子供だましや、こんなん。(自分はもう)35やで」
 と軽く逆切れモード。


<コント1>

女優になるといきなり宣言するオカン(渡辺)。
 オーディションが控えているので、演技指導をして欲しいと息子(山下)に頼む。
 嫌々ながらも一応オカンの演技を見る息子だが…。

 (漫才が続いた後のコント。
 コントをじっくり見るような態勢を取ろうと、客が一斉に座りなおしていたのが凄かった。
 「自分のことを魔法使いと思っているおばあさんがペットショップにいる時の演技」や
 「人魚を店員として雇っている魚屋のおっさんの演技」
 など、「ジャリズム☆ナイト」で渡辺さんが披露した“モノマネ”の設定が登場。
 最後のコラボレーションは圧巻というしかないもので大爆笑)



++++
<ブリッジ〜「続・山下しげのり35歳〜初めてのスーパーマリオブラザーズ」>

先ほどのブリッジの続き。
 ドツボにはまったのか一番最初のクリボーにやられるなど、頭が痛いスタート。
 土管に潜れることをやっと分かったり、あてずっぽうにジャンプしたら偶然隠しアイテムを発見するなど、段々調子付き、何とか1-1をクリアー。
 
 クリアー後の一言。
 「…おもろい。借りといたら良かったな〜!(20年後の後悔)」


<漫才3>

子供番組のお兄さんのような格好で登場のあつむさん。
 子供から支持されるような漫才師になろうということで

 ・あつむお兄さんのなぞなぞ
 ・子供に人気のロボット

 (「ゴム」が答えだった時の、あつむお兄さんが出した「5つ子ちゃんを束ねる時に使うものはな〜んだ?」という狂ったなぞなぞがかなりツボでした(^^;)



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<ブリッジ〜「朗読・渡辺あつむ 『リアル桃太郎』」>

筋肉フェチが喜んで買うような女性ボディビルダーの写真集を、さも桃太郎の挿絵であるかのようにキャプションをつけながら読み進めるあつむさん。
 (よ〜またうまいことそんな写真が入ってるものを見つけたなぁ)とある意味感心するぐらい、キャプションと写真がぴったりマッチしていた)


<漫才4>

便器を持って登場したあつむさん。
 これぐらいから段々狂った方向に展開していきます(笑)。
 ウ○コ=カッコ悪い、という図式を漫才を通じて消していきたいということで…

 ・カッコイイウ○コのやり方



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<ブリッジ〜「帰って来た!ナベちゃんオモシロリカルパレード」>

私が「ジャリズム☆ナイト」で見た時一番ウケた「ケネディまつり」を再び見れた。
 それにしても、何回見ても不謹慎なことこの上ないネタ。


<コント2:「ベストジャパニーズアワード」

今年の受賞者・土井孝三(渡辺)が考案した“平仮名”を司会(山下)と振り返っていく。
 文字では伝えにくいので、省略します(スイマセン)。



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<ブリッジ〜山下作詞のラブソング「俺のバッキャロー」歌詞披露>

6月の「ジャリズム☆ナイト」で、「映画は無理だが歌なら作れる」「ラブソングならすぐ出来る」と大風呂敷を広げた山下さん。
 「新ジャリズムまつり」までに歌を作ることを渡辺さんと約束することになってしまった。

 何と、ちゃんと山下さんが作ってきたということで、その歌詞が披露される。


 「俺のバッキャロー」というタイトルから客に笑いを呼ぶ。
 高校時代の片思い(?)を歌にしているが、「あの時告白できなかったオレはかわいい奴だ」みたいな、限りなく自分を持ち上げて美化した最後の歌詞に、客席大爆笑。
 確かに「俺のバッキャロー」だわ、ウン。


<漫才5>

紫のきらきらスーツという、ベタな司会者姿で登場した渡辺さん。
 この格好でやりたい仕事があるということで…

 ・番組の司会

 (「多重人格だらけの水泳大会」なる番組も。Jr.単独「囚」であった「メガネだらけの水泳大会」と並んで見てみたい)



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<ブリッジ〜山下作ラブソング「俺のバッキャロー」に曲をつけて唄ってみた(作曲・歌:間慎太郎)>


ロビーでちょくちょく見かけたあの人が慎太郎さんだったのか…と気づく。
 ちゃんと曲がついて唄われると、いい感じに思えてこなくも無かったが、最後の「自分大好き」なところに差し掛かると笑わずにはいられなかった。
 「バカヤロー」を敢えて「バッキャロー」にしちゃったところにも。


<コント3:「アカメちゃん」>

オカッパ頭の“アカメちゃん(渡辺)”はクラスのいじめられっ子。
 そんなアカメちゃんにも好きな生徒がいると知った担任(山下)は、アカメちゃんの告白の練習相手になってあげようとするが…。

 (何か見覚えがあるキャラの「アカメちゃん」。5月に見た過去のネタセレクションVTRに入ってたのかなぁ)



++++
<ブリッジ〜「俺のバッキャロー」の詞を読んだ渡辺の感想>

いかにも学生の純情な気持ちを歌っているかに思えますが、嘘です。
 一番好きな人に好きといえない自分、のように書いてますが、当時山下が一番好きだった子は人気者だったので、告白しても相手にされないだろうと考えた結果、3番目に好きな子に告白した挙句にその子からも断られてます、と衝撃の真相が明らかに。
 「この1万円ドロボーっ!」と、「俺のバッキャロー」には全く関係ない渡辺さんの雄叫びの後、能天気に「山下ぱっか〜ん」を喜色満面でやりながら踊る山下さんのドアップが(笑)


<エンディング>

最後のVTRは、どこに使われるかスタッフが教えてないからあんなフリでやったんやで、と不満げな山下さん。
 渡辺さんはまだまだ「山下・今田さんの1万円パクリ事件」を許せないご様子。
 
 慎太郎さんを舞台に呼んで「俺のバッキャロー」制作秘話を聞く。
 家で録音したが、コーラスを何回も分けて録音しなきゃいけない時は、風呂場にこもって録音したりとなかなか大変だったよう。
 そんな思いまでして作った歌の裏側を知り、慎太郎さんもちょっと複雑。

グッズとして、土井孝三考案の「平仮名」がプリントされたTシャツを100枚限定で販売しますと2人から報告が。
 終わった後脱兎のようにロビーに走るファンが大勢いました。

幕が閉じる時、「俺のバッキャロー」のフリをやってる山下さんが見えました。


++感想++

ジャリズムは再結成するまで本当に縁が無いコンビでした。
 ビデオすらも殆ど見たことがなく、色々噂は知っていても、それが果たしてどんなコンビだったのかを体験することが無いまま、時が過ぎました。
 活動していた頃を知らないので、“あのジャリズムが再結成!”というニュースも、(凄いなぁ)とは思っても実感は薄かったです。
 今年の5月までは、渡辺さんの掲示板はもちろん今でも運営を続けている私設サイトも殆ど覗いたことが無かったです。

偶々、リンクを辿っていったら渡辺さんの掲示板にたどり着き、渋谷でオールナイトトークライブをするというご本人のかきこみを発見。
 興味本位で検索すると、まだ残席あり。
 “1500円”という最近のライブの中では破格の部類に入ることと、私が「シアターD」の中を知らなかったことが、このチケットを取るきっかけとなりました。
 もし、一度でも「シアターD」に行ったことあれば、スルーしていたと思います(苦笑)。

偶然が偶然を呼び、行くことになった「ジャリズム☆ナイト」。
 初回は山下さんが「5時までやるのはしんどい」という理由で、3時から行われた「過去のネタセレクションVTR鑑賞」が行われました。
 過去のジャリズムが作った数々の世界。
 (あぁ、間に合わなかった…)と思いました。
 あんな面白い世界が行われてたのを当時の私は知りもしなかったことが、とても残念でした。

7月の「ジャリズム☆ナイト」にいけないことに気づいた時、無性に「新ジャリズムまつり」に行きたくなりました。
 時既に遅し、でチケットは完売。
 当日立ち見でも行くつもりでしたが、偶然、チケットを1枚定価で売りに出している人を見つけ、交渉が成立。
 偶然にまたも助けられて、初めてのジャリズム単独を椅子席で見ることが出来ました。

初めて見たジャリズムの単独。
 無邪気で明るい「狂気」を感じました。
 それが「笑い」に姿を変える。
 今まで見たことが無い世界。
 ジャリズムに興味を持たなかったら知ることが無かった世界だと思います。
 (あぁ、見つけた)と思いました。

6年前のジャリズムの解散は私に何の影響も与えませんでした。
 もし“また…”があれば、今度は確実に私は何らかの衝撃を覚えると思います。
 “もし〜なら”は、考え出すとキリがありません。
 キリがないことはひとまずおいといて、その日が来るまで、私は出来るだけジャリズムの世界に触れ続けたいなぁ、と思っております。
 今のところは。(04/7/23)

ライブレポート
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