百式2009+余弾
なごや式 09/09/19 at ASUNAL HALL
とうきょう式 09/10/3 at ルミネtheよしもと

【出演】
2丁拳銃


※メモは取らず、終了後に思い出しながら書き出しているため、順番はこの通りとは限りません。抜けているものもあるかと思います。正しいネタ名は後日発売予定のDVDでご確認ください。

<オープニング>

なごや式では会場の関係から、「百式2009」の文字セットとブリッジ放映はなし。
 とうきょう式で流れたブリッジは、ポスターに使われた人形を使ったアニメーション。
 小堀さん曰く、修士人形は「りあるキッズのゆうきやん」とのこと。
 修士さんじゃない誰かに似てるよなぁと思っていたので、(そうだ、ゆうきくんだ)となんだかすっきりした心持ちに(^^ゞ。

なごや式では割とすぐエコ漫才に入ったが、何故かとうきょう式ではたらたらとネタに関係ない話をして、なかなか本編に入らない小堀さん。
 そして、自分の喋りに客がほとんど反応しないので、「アウェイ!?唯一のホームなのに」と少々不安な感じとなる。

小堀さんの今年の開口一番のご挨拶はやっぱり、「どうもビートルズです」。
 誰に似てるのではなく、4人まとめて似ているそう。


漫才

・エコ漫才

・許せない食べ物漫才

→なごや式ではサクサクと進めていたが、とうきょう式では、修士さんのある動作に突然対抗心を燃やした小堀さんが、予定外のポーズをやってみせたものの、話の流れから考えたら正解ではないポーズだったため、困惑する相方&客席。
 理由を尋ねられ
 (小)「オレだっておどけたい!」
 (修)「おどけたいならウケろ!」
 修士さんが正しい。

・ちょうどええクイズ・その1

・インタビュー漫才

 →またの名をライターN村S太漫才。

・武勇伝漫才

→とうきょう式ではカットされた漫才。
 後に出てくる「遊園地」と似たような系統だから外れたのだろうか?
 インタビューでは得意なことや昔のエピソードとか訊かれたりする、という流れから入り、このパートは修士さんがやんちゃだった頃のエピソード、という設定の漫才でした。

・ちょうどええクイズその2

・恐い話漫才

 →得意なことはクイズと恐い話を話すことだという小堀さん。
 しかし、自分が話している時にあれは言うなだのそれはやるなだのと修士さんに色々と注文(難癖?)をつける。
 本人のやりたい通りにやらせてみたが、展開も結末もグダグダの極みといってもいいもの。
 なのにそのことを認めるどころか、何故かやり切った感溢れてしらっとしている小堀さんに限界を覚えた修士さんがブチ切れる。
 修士さんの小堀さんに対する扱いは、このような過程を経た上であるということが分かりやすく再現されていた。
 <物事がその結果に至るには、必ず理由がある>という、生きる上での深い示唆に溢れた漫才。

ちなみに修士さんのブチ切れ具合は、とうきょう式ではますますパワーアップしており、後ろのセットの「百式2009」の「式」の文字が取れるものなら取って小堀さんをどつき回すような勢い。
 なごや式の時と比べると、修士さんと視線が合わないように必死に顔をそらしていた。
 次の漫才の準備で修士さんがハケた後、舞台で一人残った小堀さんが「恐かった〜」と呟くが、そのしみじみ具合は完全に演技のみだったとは思えなかった(^^;。

・ポリス漫才

→いわゆる虹彦系だが、完全にあの不気味キャラの影は消滅し、アホさ加減だけ残りました、という感じ。
 正直言うと、私はこの系統のネタは、設定が飛び過ぎてついていけないので若干苦手。

・遊園地漫才

→「海外旅行するなら漫才」と同系統の漫才。
 私はどちらかというと小堀さんのファンだが、このネタの時は、小堀さんに“ツッコミという名の暴力”を与える修士さんに感情移入することが多い。
 ノリツッコミは色々な型があるものだなぁ、とも思う。

・ちょうどええクイズ・その3

・博士と助手漫才

→別名・一年目漫才。
 なごや式では、赤血球タクシーの中でのやりとりの件は長い割にさほど反応もなかったので、「東京ではカットしよう」と言っていたが、本当にその部分はカットして短くまとめられていた。

・ちょうどエエクイズ・その4

ここに使うため、随所随所でやってたのかな?と思った。
 個人的には3年後とか5年後の自分が「百式2009」のDVDを見た時、この流れをどう思いながら見ているだろうか、ということに関心がある。

・エンディング

→とうきょう式のタイムは101分20秒。
 結構長いことやっていた感じだったので、(今年は100分に近づける気はないのかな)なんて思っていたので、(お腹いっぱいな感覚だったのにちゃんと100分近くで納まるようにしてたんだ!)と驚いた。

 これからの流れを説明し、終わろうとしたころ、舞台袖で見ていたらしい小堀家次男・響己(ひびき)くんが少し舞台の方に出てきてしまい、それに客が反応。
 すぐ引っ込んだものの、客の反応が好意的だったので舞台に連れてくることに。
 連れられた響己くん、強張った表情ながらも、客席をぐるーっと見渡す。
 修士さんは響己くんの目線にしゃがみ込み、色々話しかける。
 小堀家長男・央人(おと)くんもニンテンドーDS(?)片手に登場。
 響己くんの隣に立った小堀パパ、自分を指差し「これ誰?」と響己くんに尋ねる。
 「パパ」と小声ながらもはっきり答える響己くん。
 「こっちは?」と相方を指すと「シュウジくん」。

 央人くんは若干照れた感じながらもお兄ちゃんなので、「ずっと見てた?」とか「面白かった?」とか修士さんに尋ねられるとしっかりとお返事。

 央人くんも響己くんぐらいの年の時、「曲者」のステージに連れて来られたことあったけど、響己くんと似たような反応だったことを思い出した。


<余弾>

◇なごや式

・なごや式のタイムは108分

・小堀の自慢

→トータス松本さんから、「ちょうどええクイズ」は面白いね、とメールが小堀さんに届いた。
 しかし、修士さんには来ていないという。
 修士さんもトータスさんとは面識があるにもかかわらず、小堀さんだけにメールが送られた件について、小堀さんはちょっとぐらい相方に自分のことを羨んでほしいと実は思っているのだが、小堀さんの意に反し、修士さんは確かに面識はあるしトータスさんは好きだとはいえ、自分宛にメールが送られなくても別に小堀さんを羨ましいとも思わないそう。
 がっかりな小堀さん。

・小堀の嫉妬

 →自分が修士さんだったら、絶対嫉妬するのに、と小堀さん。
 ヒロトといえば小堀、という訳ではないけれども小堀といったらヒロト、というぐらいに甲本ヒロトさんの大ファンである小堀さん。
 今ではヒロトさんから直接連絡も貰えるぐらいの関係に発展したが、実は修士さんの方がヒロトさんと趣味も話も合う。
 この3人で会うと、ヒロトさん‐小堀さん‐修士さん、という並びで座っていても、だんだん小堀さんを押しのけるような感じでヒロトさんと修士さんとで会話が弾んでしまい、焦りを感じた小堀さんが話に割って入ろうとしたら、軽く邪魔者扱いされるそう(^^;。

・修士の奮闘

→数年前、ネットで絵本を読む仕事をした修士さん。
 子供絡みの仕事をやりたいと思っているので張り切って臨んでみたが、普通の食べ物→お化けに変身、というパターンが延々と続き、その全ての声色を変えないといけないので、最後辺りはおかしくなりそうだったとか。

・2丁拳銃の疑問

→3年ぐらい前に出たルミネ芸人フィギュアでお人形遊びをやるようになった川谷家の長女・一花ちゃん。
 しかし、そのフィギュアに採用されている小堀さんのポーズが、何のギャグなのか相方とはいえ今となっては思い出せないので、ここで訊ねてみた修士さん。
 小堀さんは本人なのでそのポーズは覚えているが、肝心のネタが思い出せないので、お客さんにも振ってみるが、客も咄嗟に思い出せない。
 
 小堀さんから出されたヒントは

 ・野球だかサッカーだかのネタ
 ・女性専用車両に間違って乗ってしまったので性転換してみたら〜みたいな内容
 
 …正直いって、この二つでは記憶のツボを全く押されなかったが

 ・「曲者」でもやっていた
 ・でも、♪ジンと来た感のネタではない
 ・「エンタの神様」のオーディション用だった

 今の私では無理だが、その当時は2丁拳銃のイベントはそこそこ行っていたので、何とかして思い出したいという気が強くなった。
 この3つで、(ということは、「ラ・テ欄」でもやってた筈)と思い当たったので、(あの頃やってのは、ジンと来た感と、ジンと来た感と、ジンと来た感と…あ〜、「ジンギスカン」の曲に気が取られてしまう…。思い出せ、思い出せ、ライブレポートでも書いていた筈…思い出した!「ギリギリセーフの歌」!)
 と、思い出せたものの、話の流れがもうまとめの方向にいっていたので挙手することをためらってしまい、言い出せぬまま。
 結局「思い出せた人はブログのコメントに書き込んで下さい」の方向に落ち着いたので、終演後速攻携帯の電源を入れてアクセスしていたら、舞台袖から小堀さんが走り込むやいなや、「思い出した!『ギリギリセーフの歌』!」とアナウンスが。

 まだお客さんが完全に出て行ってなくて良かった、良かった。

 しかし、お客さんの中には「それ、どんなネタだろ?」と首をかしげている方もちらほら。
 某番組のオーディション用に作って報われなかったネタだからなぁ…。
 


<とうきょう式>

・ビートルズ特需

 「どうも、ビートルズです」と言い続けていたら、リマスター版発売イベントのMCの仕事が取れた2丁拳銃。
 小堀さんは、実は「ビートルズメンバーの3人のビジュアルに似ている人」らしい。
 唯一似ていないビジュアルがジョン・レノン。
 しかし、「どうも、ビートルズです」と言っているのはハッタリではなく、ちゃんとジョンと似ているところがある。
 それは

 (小)「あの人、空気読まん発言ばっかりしてるんやて。そこは似てんねん」。

 「どうも、ビートルズです」的なツカミを修士さんも出来ないだろうかと提案する小堀さん。
 修士さん曰く、自分の顔は典型的なアジア系というかモンゴルなので、ヨーロッパ系は無理だとのこと。

(修) 「オマエがビートルズなら、ビートルズ日本公演の時、前座をやったのがドリフターズやから、オレ、ドリフターズの長さんということにするわ」

 私は6月ごろから自分でも不思議なくらいにドリフに一時期はまっていたが、ドリフとニチョケンに意外な共通点(?)があったことをこの発言で発見。
 「ありがとう、修士さん!」と、心中膝を打った。

・多才な小堀、一筋な修士

 (小堀さんは)落語とかバンドとかお芝居とか、色んなとこに顔出してやってるね、と修士さん。
 修士もやれば良いのに、やって欲しいって言うてる人達おるで、と小堀さん。
 「オマエは多才やから」と、うっかり、小堀さんへの褒め言葉を口にしてしまった修士さん。
 澄ました顔で“多才”の部分だけリピートを要求する小堀さんと、その部分は断固として曖昧に誤魔化して発言する修士さん。

 やったら出来ることは承知しているが、バンドとか色々やることはもうしんどい、という修士さん。
 あれこれ手を出すより、お笑いに絞って、ツッコミという仕事に磨きを掛けたい、みたいなことを言っていた。

・修士の魂の叫び・「オレのファン、みんなどこ行った〜っ!!!!」

↑最近、小堀さんがとっても気にいっている話題だそう。

 嘗ては、掃いては捨てるほどいた筈の“ファン”なる存在が、気づけば大減少の一途を辿っているそうで、約30分あった余弾枠の3分の2以上は、修士さんの恨み節で埋まることに(^^;。
 2丁拳銃でこのことが話題になるのは、“一向に表に出てくる気配がない隠れファン”がつきやすい小堀さんだったのになー、と思いながら聞く。
 この話題で小堀さんが修士さんを取りなす側に回る日が来るなんてねぇ…と若干感慨も覚えつつ(二人して嘆く訳にいかないので、敢えてなだめ役に回っている、と本人は言っていたが)。

 自分自身は、一途に2丁拳銃だけのファンをやっていたという訳でもなく、色んな人の笑いに興味を持って2丁拳銃から離れてみては、また2丁拳銃に戻って来る、ということを何回も繰り返している。
 戻ってくる理由は、“自分が離れる前と2丁拳銃は少しも変わっていなかったから”ということが大きい。
 新しいネタはどんどん増えていくけれど、スタイルやスタンスはずっと一貫している。
 その変わらないところに安心を覚えて、戻ってきた。

 修士さんから離れて行った、あるいは消えていった(と修士さんが思っている)ファンが、修士さんの仕事に対する姿勢に共感を覚えていた人であるならば、修士さんが自分を変えない限り、また戻ってくると思う。
 
 修士さんが復活を求めているようなタイプのファンが、わーわーきゃーきゃー叫んだり、入り待ち・出待ちをして積極的に話しかけたり贈り物をしたりするタイプならば、自分の対極にあるタイプなので、正直いってその人達の心情は分からないけど。

 ちなみに、20代の頃、ファンにやっていたイキった言動や行為を謝るから戻って来て欲しいという修士さんの発言は、修士さんのファンへの接し方で悪評を聞いた覚えがなかったので、少々意外だった。

文字起こしをした際、発言者の表記を省いたら完全に誤解されるだろうなぁと思うほど後半は修士さんの独壇場だった「余弾」。
 坊主憎けりゃ…で物販のTシャツにまでイチャモンをつける修士さん、という近年稀に見るほどの八つ当たりぶりだったが、苦笑いはしても不快感や情けなさは何故か皆無に近かった。
 愚痴ったり腹を立てていたりしても、何だかからっとしていて、突き抜けている感じがするからだろうか。

修士さんの呪詛で終わらせるわけにもいかず、小堀さんからはDVD発売予定の告知。
 12月というか今年中を予定しているそうだが、そんなに早く出せるものなのだろうか。
 そして、「笑・神・降・臨」の告知。
 この番組のコンセプトは「芸歴15年ぐらいの芸人に30分間を好きなように使ってネタをやってもらう」。
 そのため、、(2丁拳銃、条件にぴったりなのにオファー来なかったかぁ…)と、春の1クールが終わった時は少々切なく思っていただけに、今回の出演は嬉しい。
 長い漫才を1本やってきた、というのも嬉しい。
 視聴率の高低が直に出演芸人に掛かってくるので、出演者にはプレッシャーがかかるものらしいけど。

 色々イベントをやっていきたいとも思っているそうで、その際は都合がつけば出来る限り足を運びたいと思う所存でございます。

 “消えたファン”にはまだなるつもりはないので(^^ゞ。




<感想>

「とうきょう式」のアンケートに今回の感想として、「初回の2002年から「百式」は見に行っていますが、初期の頃のハラハラしながらの“101分”とは違い、伸び伸びと余裕を感じながらの“101分”でした」みたいな内容を書いた。
 「101分20秒」とタイムが告げられた時、(結構お腹いっぱいになったから、今回も105分以上はこれいってんじゃないのかな)と思っただけに、(物足りないこともなく、ダレて飽きたりすることもなく。くぅ〜、あまり連発したくないけど、確かに“ちょうどええ”百式だった)と納得した。


10年近くファンをやっているとなかなか難しいが、<2丁拳銃を知らない、もしくは興味がないとしても笑えるかどうか>ということを大切にしたいので、2丁拳銃の単独ライブに行く時、なるべく“ファン心”をリセットして臨むようにしている。
 2丁拳銃に興味を持つきっかけは、テレビで初めて見た2丁拳銃の漫才が面白かったことだった。
 その後、コント単独ライブを見て、打ちのめされるような衝撃と高揚感と共に、2丁拳銃が作る世界観が自分に合うことの嬉しさと安心を覚えた。
 その感動は私にとって、とても大切にしたい感情と思い出なので、尚更惰性や慣れ合いでファンをずるずると続けたくないと思っている。
 新しい感動を与えてくれるから、この人達のファンでいたいと思っている。
 そのため、ポジ・ネガ含めた先入観は一切捨てて、なるべくまっさらな状態でネタを見る。
 自分が2丁拳銃に特に何の思い入れもなく、どんな人達なのかも知らなかったとして、ところどころ分からなかったり知らなかったりしたネタがあっても、大局的に笑えて面白かったので、(あぁ、やっぱり2丁拳銃は良いなぁ.。2丁拳銃を知ることが出来て良かったなぁ)と思いながら劇場を出る時、ファン感情の更新が出来たことにどこかほっとしている自分がいる。

今年も無事更新出来ました。
 
(09/10/5 記)
 

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