ザ・ハリガネ(03/4/29 at吉本ゴールデン劇場)
<オープニング> MCはハリガネロック。 まず思ったのが 「大上さん、髪伸びすぎ!」。 薄さ対策かしら、でもそれだったら長いよりむしろ短髪の方が誤魔化せるのに…など余計なことを心配した(^^;。 松口さんは、珍しくツナギ(黒)の上にジャンパーを羽織っていた。 このジャンパーはよくよくみたら 左側→札幌、東京、横浜、福岡…と地名。 右側→ススキノ、新宿、中州…と大人の歓楽街名が(笑)。 私服だとしたらあのケチ、もとい貯蓄王がよくこんなチープな服を買ったなぁと不思議だった。 なお、後ろの方のお客さんがしきりに松口さんにむかって「目」をアピールしていたらしい(^^;。 「まだやらんよ(笑)」と松口さん。 他にも「ロック、ロック、ロック、きゃぁ〜!!」など1人で盛り上がってた人などもいたので若干不安は浮かぶ今日の客層。 福岡に来るのは去年の11月以来というハリガネロック。 「よーさん、入ってくれてホッとしたわ。 5〜6人やったらどうしよう思うててん。 5〜6人やったらオマエ(大上さん)に3人任すわ。 オレは2人担当するから。 少なかったらな、ふわっとした感じでやってったらエエけど、大勢やったらがちっとしていかなアカンねん」 と松口さん。 今日のメンバー紹介。 1.高森敬太 ハリガネは初めて絡む。 というのも一度彼はハリガネと仕事をする機会はあったのだが直前にそれまで組んでいたコンビを解散したためその仕事は他の人に回ったから。 ちょっとイキろうとしてたけど当たり前ながらハリガネとは腕の差が。 衣装として蝶ネクタイ(フェルト製)を着けていた高森君。 松口さんから 「あーああ、ボヨヨ〜ン(かつみさゆりのさゆりさんのギャグ)っていうギャグをオマエにやるわ」 と手垢がつきすぎているものを無理矢理伝授される(^^;。 2.パタパタママ もちろん木下君に 「オマエにはこれ教えるわ。『平和祈念像!』」 と、「ザ・ハリガネ」ではお馴染みギャグは今回も健在。 最初の考案者は木下君なんですけどね〜。 このイベント以外では需要がないと思いきや過去に一度だけこのギャグを 「どっかでなやる機会があったんや! でもな、何か途中で恥かしくなってちっちゃくなってん」 と松口さん。 SUPER base HIROSHIMAでしょうかね。 「今日の出演者は全員東京進出間近なんですけどね」と松口さん。 3月にバッドボーイズが東京に行ったのでそれを受けてです。 それにしても何でこの人はこんなに他事務所の動向に詳しいのか。 バッドとは東京で一度会ったそう。 「ほんでな〜、パンクブーブーを福岡に返してくれ!頼む!」とも。 テツオのファッションセンスが堪えかねるぐらいにひどいので注意するのだが全然真に受けないらしい。 テツオとパタママは福岡で同期なので 「同期の言うことやったら聞くやろうからアイツを注意するために東京進出してくれ」と頼む始末。 東京進出を控えた大トリとして呼び込まれたのはもちろん 3.華丸・大吉 このイベントではいつも華丸さんは政治家ばりの大物ぶりキャラ。 実際に芸歴では華大が上なのでハリガネもへこへこ(^^;。 東京コメフェスの仕事で上京した華大。 大吉さんはカンニングと飲んだそうですけどあの芸風のままのトークなのでだんだんへこんだらしい(^^;。 カンニングは元・福岡吉本。 あの人達が福吉を引っ張って行く予定だったけど半年で出て行ったらしい。 |
<ネタ・福岡吉本> 1.高森敬太(漫談) ☆あ〜あ、ぼよよ〜ん(そこそこウケる:笑) ☆世の中のおかしなこと (実は彼はコンビ時代は私はあんまり…だったんですが初めて見たピンの漫談は面白かったです) 2.パタパタママ(コント) ☆手作り卒業式 (パタパタママにしては珍しく展開が読めてしまったコントでした。悪くは無かったけど…) 3.華丸・大吉(漫才) ☆GWの過ごし方 ☆スペースワールドvs東京ディズニーランド ☆大吉のムカツキ ☆新しいキャラを作れ (福岡の人以外には分かり難かったかもしれません。 私はかなり面白かったです) |
<ネタ・ハリガネロック> 5ヶ月ぶりに聞くあの出囃子。 M-1とか渋公爆発ロックとか5ヶ月間で実に色々あったよなぁ…と静かに思う。 「ロック、カッコイイー」ちゃん達はがやがやうるさかったけど(^^;。 ハリガネロックが登場。 リクエスト通り(?)に「目〜離れてました〜」を行うユウキロック(笑)。 「いっぱい(客が)いると何か照れ臭いわ〜。 家族の前でやるようなもんやで。 …あっ、これは君らを家族同然って言ってるんやけどね〜」 とヨイショを振りまく場面も(笑)。 ☆子供はうっとおしい ゜はやし言葉(若干シモが入ってたので引くお客さんも。「こんなんはダメですか?」) ゜優等生の子 ゜授業中の手紙交換 ☆無駄な言葉が多い→二言漫才 (一言漫才の進化形。ネタの中で更にネタをやる、という凝ったもの) ☆同世代は凄いか?→木村拓哉に物申す ☆祐子ちゃんと邦博くん(カラオケデート編:プロレス漫才) (プロレス漫才は初めて生で見た。 “面白い”というよりは“凄い”というのを真っ先に思った。 多分これからはあれを多々取り入れていくんだろうな。 どうなんだろうなぁ…(^^;。 嫌では無いけれどハリガネロックが違う方向に行っているような気もする。 なお、センターマイクやお客さんに被害が無いように考えながら技を掛けていたと思われるけど松口さんの靴が片方脱げるハプニングが。 動じずネタを続けていたけど暗転になった途端凄い早さで靴を拾いに行っていた松口さんが面白かった。) |
<ゲームコーナー> (1)「後輩に託せ クイズ対決」 MC:大吉 参加者(先輩陣):華丸/ハリガネロック 参加者(後輩陣):高森敬太/パタパタママ ルール:後輩と先輩がペアを組む。 後輩は回答権を得るための課題に挑戦し、クリアーした順に回答権がもらえる。 先輩が回答出来なかったら正解者が出るまで後輩は課題に挑戦しなければならない。 ペアを組む指名順を決めるためじゃんけんする先輩達。 ユウキロックは木下さんとは「平和祈念像」ギャグをめぐる因縁があるため、木下さんに対してヒールキャラとなり毒づく。 結局ユウキロックは一番負けたため、指名順も最後。 華丸ー下畑(パタパタママ)/大上ー高森/ユウキロックー木下、という組み合わせになる。 Q1.「今の月9の主題歌は?」/課題:ヒンズースクワット10回→下畑、高森、木下、の順。 ヘロヘロになった後輩。 ところが揃いも揃って今の音楽事情に疎い先輩達。 華丸→「江口洋介?(それは出演者^^;)」。 「グループに属してた」とヒントが出されると 大上→「CHAGE!(自信満々)」 ユウキロック→「KATSUMI!」(カツミを知ってる人がどれぐらいいただろう…) 2回目。ちょっと年配のアーティストというヒントが出される。 すると勝手に 「分かった!女性でしょ。MIE!」とこれまた自信満々に答える大上さん(笑)。 結局ユウキロックが正解(正解:大滝詠一)。 だがペアを組んでる木下君とハイタッチをするかと思いきや「FUCK You!」ポーズを取るなど、ヒール。 Q2.「RIP SLYMEで、RYO-Z、PES、SU、FUMIYA以外のメンバーは?」/課題:リンボーダンス→高森、木下、下畑、の順。 この対決は身体が固い木下くんは不利で四苦八苦。 カッコイイ名前でしょう、と勝手に推測した大上さんの答えは「ヤス!」 で、みんなから 「どこがカッコイイ名前!?」と言われる(^^;。 ユウキロックは「ナオユキ!」と完璧に“FUMIYA”からヒントを得たと思われる回答。 華丸さんは、「完璧分から〜ん」ということで「タロウ!」と“PES”にヒントを得たと思われる回答。 “イ”が付きますとヒントを出されると 大上→「イザベラ!」。 このままじゃ一生掛かっても終わらなさそうということで“イル○○”までヒントが出される。 華丸→「イルハン!」 ユウキロック→「イルオカクリスエス」(短いと思わせて長い名前) “イルマ○”とどんどんヒントが出される。 華丸→「イルマジ!」(本当におると〜?という意味もこめて) 大上→「イルマロ!」(ラ行なので答えが近づいたということで答えを知ってる人は盛り上がる) 1/4の確率を受けたユウキロックの答えは「イルマレ!」。 客席は「あぁ〜!」と悲鳴。 答えが1/3になったので後輩達は早い指名順を得るために必死。 頭脳作戦には長けているユウキロックなので色々妨害作戦を試みるが木下君の身体の固さが災いし、結局 高森→下畑→木下、の順となる。 大上→「イルマロ!(途方も無く自信満々)」。 「さっきも言うてたやん!」とみんなから言われると 「言うた!?オレ?うそ〜!」と驚く始末(^^;。 私はかなりこの大上さんにはツボでした。 しまいには 「今の日本が不景気なのは、こんなもうすぐ30のやつがおるからや」 と日本の不景気の元凶にまでされていました。 華丸さんは「イルマル!」と答えたのでユウキロックが正解する確率は1/2。 ところがユウキロックの回答は「イルマラ!」。 もう一つしか無い答えの回答権をめぐってリンボーダンスをする後輩達。 誰もがユウキロックの正解はないだろうと思っていたら木下君がリンボーダンスをなんと1番でクリアー。 時間を要したものの、ユウキロックが正解の「イルマリ!!」を叫んだ。 Q3.「豚が離婚したらお菓子になりました。それは何?」/課題:踏み台昇降10回 大上→「離婚してねー、突然変異して、コアラのマーチ!」 ユウキロック→「離婚して幸せが一転したということで、ハッピーターン!」 などの回答が。 華丸さんは「カール」とか適当にいい、理由は全て「ウマイから(笑顔で)」。 勘の良さを発揮してユウキロックが正解(正解:トンガリコーン)。 なお、最初の方からやたら舞台の会話に入って来る若いお客さんが1〜2名。 大吉さんが注意してくれたので私はうれしかった。 茶の間や自分の部屋で友達とTVを見てるのと舞台を見ることは違うのだから。 Q4.「ハリガネロック・ユウキロックの公式HPの名前は何?」 これは今までと逆で先輩達が課題に挑戦し、後輩に答えてもらう。 おのずと木下君にはプレッシャーが。 先輩達の課題は「回転対決」。 円陣を組んでぐるぐる回り、最後まで残ってた人のペアから順に回答権が。 下畑→高森→木下の順となる。 ユウキロックは回転が気持ち悪いので吐きそうだった。 下畑:「ユウキドットコム!」 高森:「ユウキロックでローリンローリン!」 木下:「ユウキロックの目ちゃんねる!」(「何でそんないかがわしいものからパクらなあかんねん!」) 2回目。 高森:「元気ロック!」(ユウキロック大苦笑) 下畑:「ワーワーロック!」 木下君は「毒針ロック」で無事正解。 (2)虫食いトーク MC:ハリガネロック トーク参加者:福岡勢 1.「最近○○に腹が立った」。 大吉さんは大上さんに腹が立ったらしい。 携帯の番号が変わったのを教えてくれなかったり楽屋でツレなかったりするから。 それを指摘されると開き直る大上さん。 客席からも非難を浴びる(^^;。 木下さんは「選挙カー」。 うるさいし、ノロノロ運転が邪魔なのでクラクションを鳴らしたら 「車からの応援ありがとうございます!」と勘違いなリアクションが返って来たりしたから。 華丸さんは議員の風格がある、と松口さん。 大吉さんによれば華丸さんは議員になったらあのつんくからプロデュースの約束を取りつけているらしい。 2000万出してもらえるそう。 しかしそれには一つ条件が。 「『つんく党』っていう政党名で立候補せにゃいかんと」らしい(笑)。 実現したら面白いことになりそうですね。 「2.○○はかなり○○だ」は「広がらなさそうですね」という判断から飛ばされる(^^;。 同様の理由で「4.人生は○○だ」も飛ばされる。 この思いきりの良さは「大王たちのクリスマス」でやったコバのコーナーを思い出しました(笑)。 「3.ぶっちゃけ○○してます」。 高森さんは整形を企てている。 木下さんはダイエット。 しかし見たところさしたる変化は無かったり(^^;。 「5.ハリガネロックは間違いなく○○」。 この質問はかなり松口さんは気になっていそう。 「ぶっちゃけ、僕達みたいに福岡に馴染んでる芸人はそういないと思うんですけどどうです?他にいてます?」 と聞く。 木下君によればハリガネはなんだかんだいって「優しい」。 ケンコバなどは楽屋ではひたすら1人で篭もるタイプらしい。 逆にランディーズはフレンドリーらしい。 華丸さんによれば「話にすっと入って来るのが松口くんは上手い」。 野球の話になると自然に会話に入ってくれてねー、なんていい 「それは話題が野球だからだけやないですか」と言っていた。 私はハリガネみたいに自然に福岡の芸人の名前が出て来たり、地元の人間すら忘れ掛けてるような過去のエピソードを話題に出して場を盛り上げてくれる芸人は知らない。 |
<エンディング&感想> エンディングで再び1人1人と絡む。 まず大吉さんからは 「さっきまでの大上君の(ひどい)エピソードは話半分に聞いてください」 とフォローが。 「半分は本当なんやね(笑)」と華丸さんからツッコミが入ってましたけど(笑)。 なんだかんだいってこの「大・大コンビ」は大吉さんが自ら大上さんを楽屋で探すぐらい仲良しらしいです。 舞台終了後は新しい番号を教えることも確約。 パタママのイベントやハリガネの渋公DVD&VHS販売の話も出る。 大上さんがお客さんに露骨なヨイショトークを展開してました(笑)。 ++++++感想++++++ 偉そうだけど、コーナーやネタの内容に不満はありませんでした。 だけど<お腹いっぱいになった>という感覚に私はならなかったです。 まだまだ若干入る余裕があるなぁという感じです。 久しぶりにハリガネロックの漫才を見て思ったことは 「ハリガネロックはどこかに行きたがってるのかな」ということだった。 去年からやり始めているプロレス漫才は、2〜3年前のハリガネだったら想像つかないネタ展開だ。 私は<動き>より<言葉>にこだわる漫才が好きなので、この“プロレス漫才”は正直言って(おや?)と思うことが多い。 だけど、それはあくまで“私の感じ方”の問題だ。 TVの企画ならまだしも、“漫才の舞台”はハリガネロックが主導権を握れるフィールドだ。 自分たちのフィールド内では色んなことをやる権利がある。 “やらされてること”じゃなくて“やりたいこと”をハリガネロックは見せている。 それをどう感じるかは人それぞれだし、何が正しいとかおかしいとかいうこともないもの。 前はそう思えなかったので一つのネタの形式だけで 「最近のハリガネロックは変わった。何かが違う…」 というモヤモヤを抱くことが多かった。 自分が合うと思うネタがある内は、そのネタをやっている人達をまずは見て行き続けたい。 約半年ぶりに見るハリガネロックは、色々変化はあったけど 「活き活きと漫才をしてる」 姿に変化は無かった。 それだけが気懸かりだったので、安心出来た。 5月末に「花形演芸会」に出るハリガネロックを見てくる。 それによって満腹になるか、まだまだ余裕があるかはその日のハリガネ次第。 どうなるかをわくわくと待って過ごすとしよう。 |