花形演芸会
(ニ00三年五月二十五日 於国立演芸場)

<開場前〜開場>

国立演芸場に着く。
 外には今日の出演者を知らせる電光掲示板。
 思ったより終演予定時間が遅い。
 後半は見る時間が無いなと思い、残念だったけど後半はパスすることにした。
 ハリガネは前座を入れて3組目。

 中に入る。
 ロビーではお弁当を広げている年配の方々が。
 演芸を長いこと愛してきてるという感じ。
 こういう年の取り方をしたい。
 劇場や演者と一緒に年を取りたい。

 (良いではないか、良いではないか)
 と嬉しくなってくる。
 見るもの全てが新鮮だからというのもあるけど、このお客さん達とならじっくり楽しめそうと思ったから。
 花形演芸会のパンフレットを見る。
 ハリガネの宣材写真は3年ぐらい前のもので「真顔バージョン」。
 この「破顔一笑バージョン」は何度か見たことあるけど真顔は初めて。
 強張ってた。特に松口さんが。
 破顔一笑バージョンは若手の劇場用だったのかな。

お客さんの入りは9割ほど。
 落語好きのカップルや長年寄席を愛してきたような年配者など。


<開演>

前座は金原亭駒丸さんの落語。
 途中から登場人物がごちゃごちゃしてきて、初・落語の私は最後辺りは混乱してしまった。
 だが、何分にも初めてのことなので(そういうもんかなぁ)とあまり深く追求しないことにした。
 上方言葉に慣れてるので江戸言葉のお笑いは中々新鮮だった。

(1) 講談・一龍斎貞友

 ☆三代目歌右衛門

 (講談の特徴や話の歴史的背景もあんまり分かっていないので、(はぁ、なるほど)みたいな感想しか持てなかった自分が残念。
 なお、貞友さんはアニメの声優もやられております)

(2) 漫才・ハリガネロック

 大上さんは髪がすっきりしていた。
 長めに変わりはないけれど、先月の福岡で見た時に比べたらずいぶんとさっぱり。そしてシマウマスーツ。
 松口さんはスーツではなかったが2人共黒系で統一。
 ハリガネロックは花形演芸会に出たのはこれで4回目だとか。
 案外出てますね。

 僕らのこと知ってはる方は拍手して下さい、と松口さん。
 思ったより多い数でした。
 じゃぁ今度知らない方が拍手して下さいと頼むと、まぁ予想通りかなぁという数(苦笑)。
 (松)「今拍手したお客さんは家にテレビが無いんでしょうかね」
 (大)「僕らがテレビ出てないだけです」

 ☆同年代のスターと年収比較
 ☆「僕ら、舞台は闘いなんですよ。1人でも多く僕らの舞台に興味持ってもらえるかという」
 →年配の客の特徴(反応の遅さ、美空ひばりファン)
 ☆バカップル
 ☆大阪のオバチャン
 ☆夫婦(新婚夫婦と結婚5年目の比較)
 ☆温泉の過ごし方
 ☆あねさん女房と年下の女房
 ☆飼い主のマナー

 (びっくりするぐらいウケていた。
 そしてそれが嬉しくてしょうがなかった。
 久しぶりにハリガネロックの漫才を心の底から楽しめた。
 お客を読める人達だとは思っていたけど、違う人の違う芸を楽しみに来たであろう人達がハリガネのネタに声を出して笑ってるのを見たら、ホッとした)

(3)落語 柳家三太楼

 三太楼さんは平成15年度花形演芸会のレギュラーです。
 まず、今年の長者番付の話。
 あゆの推定年収について
 「同じ口だけの商売でねぇ」
 と語っておられたのが面白かった。

 噺は貸家主の苛立ち、みたいなものでした(詳しくないので分からないですけど)。
 これ、私好きでした。
 分かりやすかったし面白かった。

(4)ひとりコント(ゲスト) モロ師岡

 ☆窓口に立つことになった郵便局長が起こす騒動の数々

 (最初舞台に上がってこられた時はどんなキャラクターの方なのかいまいち分からなかったです(苦笑)。
 しかしだんだん暴走しだす局長が面白くて、見れて良かったなぁと思いました。
 最後あたりは某ドラマについて毒を吐いておられたりして。

 セリフの中に
 「芸は1日休むと良し悪しは自分には分かる。
  2日休むと評論家に分かる。
  3日休むと客に分かる」
 というのがあって、これが妙に印象的でした)

後半に予定されていたふじいあきらさんのマジック、東京ビンゴダイナマイトジャパンのコント、三遊亭竜楽さんの落語は見ないで席を立たなければならなかったのが残念でした。

(感想)

「ウケてた〜。ホッとした〜」。

 これは私がメモに思わず走り書きした言葉です。
 年配の方や落語好きの方に若手芸人のハリガネロックのネタがウケたこと。
 何より、私が今日のハリガネロックのネタに心から笑えたこと。
 これが重なってこのような走り書きを思わずしてしまいました。

 動き回るハリガネロックでも構わないけれど、センターマイクから殆ど離れずに口1つで笑いをとれるハリガネロックは本当に素敵だし、そんなハリガネロックが大好きです。
 これは私がハリガネロックを知ってからずっと思っていることです。

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