ピストルモンキーフィーバーマン　(01･7･20　東京公演　ルミネtheよしもと)

＃1：結成

　場所はある公園。
　テル(コジマテルオ・小堀)を呼び出しているゲン(カワモトゲン･修士)。2人は幼なじみ。
　高校卒業後、ゲンは就職せずフリーター。それは、決められた道を進むのが嫌だから。

　(テル)「オマエ、リーマン(サラリーマン)になるの嫌や言うてたもんなぁ～」

　ゲンはどうやらお調子者の楽天家な性格のよう。
　ゲンは、お笑い芸人になることを決めたとテルに話し、テルもその道に進むよう誘い出す。
　既に就職しているらしいテルは渋る。
　テル、ところどころ油で汚れている繋ぎを着ているので
、(整備工か何かの設定かなぁ、ビッキーズもこんな格好してたんかなぁ)
　とか思いつつ見ていたら、

　(テル)「オレ、もう就職してるやんかぁ…。メガネ屋に」
　(ゲン)「メガネ屋?嘘吐け!?どこのメガネ屋や」
　(テル)「昭和シェルメガネ」

　ゲンをメガネショップの店員なんだけどもガソリン店並に接待するテル。
　「メガネ入りま～す」で、ゲンにメガネをつけさせたり。
　洗車っぽくメガネをが～っと磨いたり。
　「メガネ満タ～ン!」というセリフもありました。

　中々首を縦に振らないテルに
　「オマエ、あの約束忘れたとは言わさへんぞ～!?あれは、中2の時!」と言うと回想シーンを始めるゲン。

　回想シーン。
　不良に絡まれているテルとその不良を一人二役でやるゲン。
　目をわざとタレ目にするため目じりを引っ張って、テル(もとい、小堀さん)の喋り口調のマネをするゲン(もとい修士さん)。
　ハグキももちろんむきだし。
　そこに現れたゲン。不良をなぎ倒す。
　「いてまうぞ、コラ!」ももちろん、言ってたんだけど、東京公演ではあんまり気づいた人はいなかったよう。
　助けられたテル。ゲンに
　「ありがとう。お礼に何でも言うこと聞く」と言ったことを持ち出す。

　「そんならオレかて。あれは小三の時…」とこちらも回想シーンに入るテル。
　縦笛を吹いていて、
　「やった!ドナドナちゃんと最後まで吹けた!」(テル)
　「何の思い出や!」(ゲン)
　「そんなこともあったなぁ、と」(テル)

　将来の夢をテルに聞くゲン。
　「そんなん、ささやかな夢や。女優と結婚したり、若手芸人をいじったり、冠番組持ったり…」(テル)
　「それ、全部お笑い芸人になったらかなうで!」(ゲン)

　ちょっと、考えさしてや…と言ったかと思うと
　「やるわ!」(テル)
　「早っ!」(ゲン)

　突然口調が変わるテル。
　「ええか～、ゲン。オレとオマエは今日からコンビや。オレはオマエの相方や」(テル)
　「相方!」(ゲン)
　早速意味も無く会話の語尾に「○○だよ、相方」と、“相方”とつけたりしてお互いを「相方」と呼び合う2人。
　「相方の相方は僕だよ、相方」(テル)など。
　
　コンビ名を考え出す2人。
　「テルゲン」(ゲン)
　「何や、それ!チェーン店の居酒屋みたいやないか。“テルゲン桜木町店”みたいな。面白いと思われるようなコンビ名つけな」(テル)
　「面白テルゲン」(ゲン)
　「…自分で“おもろい”言うてほんまにおもろいやつ見たこと無いで。オマエ、センス無いわ。オレがつけたる。オールテルゲン」(テル)
　「オール阪神巨人さんやん」(ゲン)
　「じゃぁ、オールテル」(テル)
　「オマエだけ!?」(ゲン)
　「今いくよテル」(テル)
　「メール打ってるみたいやん!?」(ゲン)

　コンビ名のことはひとまず置いといて…

　「オマエに見せたいものがあんねん!」と嬉しそうにベンチに座ってるテルに擦り寄っていくゲン。
　座りながらぴょんぴょん飛んでそうなゲンをちょっと注意するテルと一向にお構い無しなゲン。
　カバンから取り出したのは「ネタ帳」と書いてあるノート。
　おぉ～っと言い合う2人。
　「オマエ、ノートに“ネタ帳”って書いたこと無いやろ～。ノートに“ノート”って書いたことあっても」(ゲン)
　「…ノートにノートって書くか!?国語とかは書いても」(テル)

　既にネタを考えているゲン。
　そのネタは“告白”。
　テルにそのネタを読ませる。

　「ラブレターを触ったら、破れたー…」

　無言のテルに一人ウケてるゲン。無反応のテルに
　「これはな、ラブレターの“レター”と、破れたーの“れたー”がかかっとんねん」と説明しだすゲン。
　「分かっとるわ!分かった上でおもんない言うとんねん」
　「おもんないかぁ?(納得いかない)」
　「オマエ、センス無いわ。オレが考えたるから。この“ラブレターが破れたー”はエエとしても…」(テル)
　「エエの!?」

(コントが始まった時、マイクの入りかたからして、1つの演劇を見ているかのようでした。私はA列10番に座ってましたが、私の目の前で色々するシーンが多く、ニチョケンのオーラをどーんと感じ、“来て良かった!”と本当に思えたライブの始まりです。
　微妙微妙に、ボケ･ツッコミが入れ替わり、ちょっとお得な感じ)

V1　
　コンビ名を考えたり、公園で練習をしている2人。
　コンビ名の候補の中には、「シェイクダウン」「ダウンタウン」というのもあった。
　「つつもたせ」なんていうのも(^^;。
　決定した名前は、フィーバーズ。

＃2：バイト

　コンビニのレジでバイト中のゲン。
　例の「ラブレターが破れたー」が一般にはおもんないことに納得行かない様子。
　そこに、一人のバーコードはげの怪しいおっさんが来店して来る。
　すきあらばレジの中に入って来そうになるそのおっさんとゲンの攻防戦。

　そのオッサンは、林という54歳の元サラリーマン(小堀)で、バイトの面接に来たそう。
　「リストラでしょ?」と聞くゲン。
　「誰がリストラされたなんて言いましたか!?リストラじゃありません。会社が私をクビにしようとしていたから、私の方から辞表を出したんです!」
　「じゃぁ、やっぱりリストラやないですか!?」
　「やっぱりそうですか…」
　「完全にリストラですね。これやからリーマンは嫌なんや」

　「大変でしょ、リストラされたら」(ゲン)
　「リストラされてから、夜も眠れない状態なんです…」
　(納得するゲン)
　「昼に寝てるんで」(林)
　「…じゃぁ、何の問題も無いやないですか!?」
　「妻も子供も出て行きました。書き置きが残してあって…」
　(納得しながら聞いてるゲン)
　「夕方には戻る、と」
　「それ、ただのショッピングやないですか!」

　自己紹介をするゲン。
　ゲンにここの正社員なのか、聞く林。
　「そんなんちゃいますよ。バイトに決まってますやん。本職は別にありますわ」
　「何されてはるんですか?」
　「お笑い芸人です」
　「お笑いをされてるんですか。あぁ、そういえば“面白い人”っていう雰囲気が漂ってますもん」

　“面白い”の部分に反応するゲン。
　林に
　「えっ、今何て言いました?」
　「面白い」
　「リズム良く言って!」
　「おもしろい」
　「宝塚風に言って!」
　「♪お～もしろ～い」
　「哀川翔風に言って!」
　「おもしろい」
　「武田鉄也風に言って!」
　「おもしろ～い(「何ですか～」口調)」
　「あと2回言って!」
　「おもしろい、おもしろい」
　「あと3回言って!」
　「おもしろいおもしろいおもしろい」
　「大きな声で言って!」
　「おもしろーい!!」

　満足するゲン。
　「フィーバーズ」というコンビを組んでることを明かし、絶対来年のテレビにはバンバン出ていると吹聴し、例の「告白」のネタを聞かす。
　案の定、林も何とも言えない反応をしているため、「ラブレターの“レター”と破れたーの“れたー”が…」とオチの説明までやるゲン。
　「掛かってるのは分かってるんですが、面白さが分かりません」と林。

　実は林もかつてお笑い芸人を目指し、数々オーディションを受けていたそう。
　「リストラされるより、オーディションに落ちる方が辛いですね」と林。
　林だと、この「告白」のネタは
　「ラブレターを受け取る。すると、触った途端、“ラブレターにかぶれたー”。このラブレターには漆が塗ってあるんです。“何でラブレターに漆が塗ってあんねん!”というインパクトが…」とさしてゲンのセンスとかわらなそうなことを言う林。

　そして、乗って来ちゃったのか、煽っても無いのに
　「ホネホネ君のショートコント～!!パート1．交通事故!」とショートコントまでやりだす林。
　“ホネホネ君”が芸名だったそう。
　(動きでわらわかすモノだったので、文章でこの面白さは説明しにくいです)
　客が来ているに関わらず、やってる林。床に寝っ転がって気持ち悪い動きで動き回る、というもの。
　「ちょっと、止めてくださいよ。お客さんも、気持ち悪いですから」(ゲン)
　「えっ!?お客さん来てはったんですか!?集中してたんで分かりませんでしたわ～…」(林)
　この「ホネホネくん」はパート20まであるという。
　やろうとする林を慌てて止めるゲン。
　
　会社の宴会でも「ホネホネ君」をやったらしい林。
　「あぁ～、それがウケなくてリストラされたんでしょ!?」(ゲン)
　「ところがウケたんです」(林)
　「ウケたんですか!?」
　「そして次に、“ハネハネ君”、いうのをやったんです。“ハネハネ～”いうて、社長の頭に止まったんです」
　「それや」
　「またウケたんです」
　「ウケたんですか!?」
　「そして、“メロメロ君”いうのやったんです。“メロメロ～”言うて」
　「またウケたんでしょ」
　「ところがウケなかったんです…」
　「今までのとどう違ったんですか!?」
　「翌日会社行ったらクビと言われたんです。部長の奴～!!」
　「いや、部長関係無いでしょ。社長、社長」
　「こうなったら、部長の娘を奪って…」
　「アカン、アカン!!」
　「結婚して、幸せな生活を築いてやる!!」
　
　バイトを始める2人。
　林に奥にある商品を取って来てと頼むゲン。
　ところが、奥からわめき声が。
　林、奥にある酒をしこたま飲んで現れ、クダを巻く。
　ゲンの静止も聞かずレジ台の上に乗り込む林。
　自分のバーコードハゲにバーコード読み取り機を当て、80円台だったので、がっくりしたり。
　「ホネホネ君のショートコント～!交通事故～!」とやりだすも、忘れて泣き出す。

V2
　ネタ合わせ→練習→ネタ合わせ→練習の日々。
　しかし、オーディションに臨むも緊張して落選。
　そんな日々が続き、段々2人にひずみとスレ違いが生じる。

＃3：ファン

　バイトから帰って来たテル。
　家に入ろうとすると、一人の若い男が待ち伏せをしている。
　肩まで伸ばしたぼさぼさな髪、ラコステのポロシャツ、手にはビッグカメラの紙袋で、メガネをかけている。
　名前は…「虹彦(!)」(修士)。
　“レインボーのように明るくなるように母の愛人がつけた名前”らしい。
　「ファンなんですよぅ～」と言い寄って来る虹彦に、初めてついたファンがこんな男であることにトホホなテル。
　「握手して下さいよぅ～」と言って来るので、しかたなしに手を出すと、マジックハンドを出して笑う(この笑い方も気持ち悪い)虹彦。
　「写真撮らして下さいよぅ～」と言って来るので、しかたなしに許可すると、まず靴のとこを1枚。そして脛部分を1枚、太腿部分を1枚、お腹部分を1枚…という風に撮って行く虹彦。
　「何してんねん!」とテルがどつくと、カメラが違う方向を写してしまった。
　「あっ、何するんだよぅ～。1枚1枚繋ぎ合わせて大きなテルさんのポスターを作る予定だったのにぃ～。このままだったら、テルさんのポスター、首無しになってしまうぅ～」。
　帰れと言うテル。勿論帰らない虹彦。サインをねだる。ビッグカメラの袋からPCを取り出す。
　「壁紙、もちろんテルさんなんですよぅ」(虹彦)
　「…止めてや、それ、何か。えっ、PCにサインして良いの?」(テル)
　「いえ、ここにT,E,R,U、と打ちこんでください」
　テルが打ち込むと、嬉しそうににや～っと笑うと、消去する虹彦。

　「もう帰れや、いいかげん!」とキレるテル。
　「何だよぅ～、ファンにそんなことして良いと思ってんのかよぅ～。公式HPにいやがらせカキコしてやるからな!」
　「公式HPなんて無いわ!ファンかてオマエみたいなん一人しかおれへんのに、公式HPなんて作れるか!」
　「だったら、オレが作る!!みんなが来やすいようなページ作ったるわ!」
　「で、嫌がらせカキコするんかい!」

　「♪チャラララ、チャラララ、チャララッチャラララ～」と何か音楽を口ずさむ虹彦。
　「何や、それ!?」(テル)
　「『世にも奇妙な物語』のテーマソングだよぅ」
　「早う行けや!」
　「タイミングってのがあるだろぅ!」

　妙な曲のタイミングで去って行った虹彦。
　慌ててカギを閉め部屋に入るテル。
　電話が鳴るので出るテル。
　出てみると、仕事のオファー。浮かれるテルだがよく聞くと、その声の主は虹彦!
　電話を叩き切ったテルだが、よくよく考えると、電話番号がばれてることに気づき、恐れをなす。
　気を取り直して、録画していたサッカーを見ようとするテル。
　しかし、TVの画面が何だか変。どこかで見た風景。
　よく見ると自分の部屋!
　「隠し撮りされてるやん!」と驚くテル。隠しカメラが設置されてるっぽい場所を探す。
　部屋の後ろの方にある衣装ケース(チャックで開け閉め出来るやつ)がどうも怪しい。
　チャックを勢い良く引き下げると、そこには、ビデオカメラを持って笑ってる虹彦が!

　「オマエ、どうやって入って来たんや!おい、ちょっ、来い」と虹彦を引きずり出そうとするが、
　「今、ワイドで撮ってたのに」と余裕な虹彦。
　ファンである自分のことを相手にしてくれないテルに逆ギレする虹彦。
　「スマスマに出てる5人より面白くないくせに!」
　「…へこむわ!マジでへこむわ」
　
　不法侵入だから警察に突き出そうとするテル。
　すると、胸元から、おもちゃの緑の棒を取り出す虹彦。
　それには10万ボルトの電流が流れているそうで、丁度虫(蚊かハエ)が飛んで来たので、それに棒を当てると、あまりの高電流にその死骸も姿を消す。
　それでテルに襲いかかろうとする虹彦。
　「若くして死んだらカリスマだ!若くして死んだ人はファンの間でカリスマになる!」(虹彦)
　「オレにはそのファンもいてないねん!死んでもな、記事が出るか出らんかの微妙なとこやねん!」(テル)
　「さよなら!僕のカリスマ!」(虹彦)

　そう言ってテルに襲いかかる虹彦。
　めちゃくちゃな勢いで棒を振りまわす。
　慌てて逃げ回るテル。何とか取り返して、虹彦の胸にそれを当てるテル。
　電流が流れてるので倒れる虹彦。
　「殺してしまったんか?でも正当防衛やし…」と慌てながらも虹彦を助け起こすテル。
　すると、虹彦、記憶喪失になったかのように見えるが、
　「頭が…痛い。あれ、僕何でこんなとこにいるんですか。…うっそぴょ～ん!」
　と、虹彦、全く応えておらず。

(いつもは小堀氏がやってる「虹子シリーズ」。それを修士さんがやると、また違った恐怖が起こりました。めっちゃ、怖かったです)

V3
　彼女と遊び歩いたり、パチンコをしていたりと、お笑いから遠ざかった生活をやっているゲン。
　一方、どこかの厨房でバイトしながら、一人ネタを作ってるテル。
　そこに、ゲンのオカンが倒れたと電話が入り…

＃４：病室

　一命は取りとめたものの、安静が必要と言うことで、ゲンの母親は入院することに。
　枕元で付き添うゲン。
　そこにテルがやって来る。ゲンの彼女から聞いたらしい。
　カレーを差し入れに持って来たテルだが、袋にもカレーがこぼれて、見るからに汚い。
　このカレーの処理と言うか扱いに困ってるゲンをよそに、差し入れを早く食べることを進めるテル。

　最近、どないしてたんや、電話しても出ーへんしなぁ、と話を切り出すテルに、話があるねん、とゲン。
　ゲンの話は、「3年経っても一向に芽がでる気配が無いので、お笑いを辞めようと思ってる」、ということ。
　解散をほのめかす。

　これを聞いたテル、
　「オマエ、輝いてない生活が嫌や、サラリーマンが嫌やいうて、芸人になろう言うたんやろ。輝いてないまま辞めるんか!オマエ、今の自分の顔、オカンに見せられるか!?オカンの顔見ぃ。見てみろ(顔をそらすゲン)。見てみろって!」
　と怒り出す。

　テル、これまでもカレーの袋を渡す時、ゲンのオカンの頭に当てながら渡したり、点滴を踏みつけてゲンに掴みかかったり、言い合いをする時、ベッドを転がしたり、と色々オカンをいじっていたが、この「顔見てみろって!」の時は、ベッドの角度を思いっきり上げ始める。
　これをゲンがつっこむと、テル
　「ツッこめるや～ん。いつ、ツッこむかな～思うて見てたわ。俺、これ(ベッドの角度を変えること)ぐらい、得意やねん。元気なツッこみがオマエらしいわ」とにっこり。
　
　溝が埋まり病室の中で、フィーバーズ再始動。迫っているオーディションのネタ合わせを始める。
　今回、ネタを作ったのはテル。
　病院のコント、という説明。
　しかし、二人しかいないのに2人共医者の設定ということで、
　「患者がおらんやん」とゲン。
　テル、無言で、ゲンのオカンの方をじ～っと見ているので、
　「アカン、アカンよ!」と慌てて止めるゲン。
　ともかくもノリノリの大声で挨拶を始めるテルを小声でとめながらネタ合わせをしていると、オカンが意識を取り戻して、一言。
　「そのネタおもんないよ」

(去年、修士さんのお母様が亡くなられたことを知っている私は、“病院”“オカン”“倒れる”のこの言葉に過剰に反応して見ていましたが、“笑えない”とこは全然無く、見ているこちらも無意識に笑ってました。でも、テルのセリフの「元気なツッコミがオマエらしいわ」というセリフには、色々恐らく大変だっただろうに、全然そんなのをファンに悟らせないような良い笑顔でつっこんでた修士さんを思うと、私はうるっと来ました)

V4
　再始動するフィーバーズ

＃5：ネタ合わせ

　テルの家でネタ合わせをしているフィーバーズ。
　病院で打ち合わせしていたネタを練り直していると、ビデオが届く。差出人はテルのオカン。
　オーディションまで日が迫っているのだから…と見ることを渋るゲンだが、それに構わず再生するテル。

　田舎道にテルのオカン(小堀)。テルそっくり。
　「フィーバーズ」と中々言えない。
　亡くなったおとん(小堀)まで写真で登場。
　最後にオカンからの重大発表。
　「あんなぁ、借金の保証人に頼まれてな、あんたの名前借りとったら、何や、ややこしいことになってな…(ザーッ)」と肝心なとこでテープが切れる。
　「オマエ、えらいことに巻きこまれてるやん!」と慌てるゲンをよそに、オカンがVの中で言っていた
　「フィばな生活(暇な生活)におさらばせなあかんで～)」の言葉に
　見当違いの決意をするテル。

(暗転)

　漫才のツカミのポーズ(左手首を直角に曲げて白鳥の首のようにし、その下に右手をつけて、“Ｆ”の文字をかたどって、『2人合わせてフィーバーズで～す!』とやる)はどうよ?なんて言っているとまたもチャイム。またビデオが送られて来た。
　今度はマンションの部屋のようなところ。前回、ビデオのテープが途中で切れてたみたいなんで、その続きを言おうとするオカン。
　しかし、オカンが言おうとすると、誰かがちょっかい出している手が見える。
　(この時点で、この“手”が“誰”なのか勘が良い人は気づいたのかなぁ。私は全然気づかなかった)
　ついに、“誰か”はオカンの手を力いっぱい引っ張り、そして…。
　画面にはバラの花やマッチの火が燃え尽きるところなど、ある行為をイメージさせる映像の編集が…。

　「明らかに誰かが編集してるやん!わぁ～、オカンが誰か知らん男とやってるとこ見たらテンション下がるわ～」とゲン。

(暗転)

　練習しているところにまたも送られるビデオレター。
　練習したいゲンと、ノリノリでビデオを再生しようとするテル。
　再生する･しない、で争うが、タッチの差で勝ちビデオを再生するテル。
　あ～ぁ～、と言いながらも並んで座ってビデオを見るゲン。
　今度は楽屋みたいなとこにいるオカン。何故かＰＶ調の映像。
　さっきの“手”の持ち主らしき男もちらりと映ってる。
　「この曲いつの発売かなぁ」と全然違うとこに注目しているテル。

(暗転)

　ネタ合わせ作業も大詰めのフィーバーズのとこにまたもチャイム。
　配達員の所に飛びつくような勢いで駆けて行くテル。
　再生すると、今までの映像とは打って変わったざらついた感じの映像。
　「ブレア･ウィッチズ･プロジェクト」のような映像。
　そこに、追い詰められている感じのオカンが映る。
　「息子には手を出さないで～。テル～、目をつぶるのも怖いけど、目開けとくのも怖い～!」と悲鳴を上げているオカン。
　突然、ぐったりし出すオカン。倒れたオカンを“誰か”が引きずって行く。
　“誰か”の顔が明らかに。
　その“誰か”とは…虹彦!!

(まさか、また虹彦が映るとは…。「ファン」のとこで伏線はあったんですけどね。恐るべし、虹彦!!)

Ｖ5
　オーディションに挑み、見事合格したフィーバーズ。
　当然でしょ、みたいなテルの誇らしげな顔。
　様々なコンテストにも挑戦し、徐々に上に昇って行ってるフィーバーズ。
　そして、ある大きなコンテストにエントリーした二人。
　ところが、会社のエライ人(元・満の諸岡さん；諸っち!お客さんの間からも歓声がありました)から呼び出される。
　一緒に出るコンビに優勝させるため、シメのボケを言うな、という。もしこの命令に従わなかったら、事務所は解雇。
　そのセリフを言うのはテル。
　言うか言わないかは、自分で決めろと告げるゲン。
　安定を取るか、芸人のプライドを取るか、究極の選択を迫られながらも。フィーバーズは1回戦、2回戦と勝ち進み、決勝へコマを進める。

＃6：フィーバーズ

　フィーバーズの漫才。
　「テルで～す」
　「ゲンで～す」
　「2人合わせて、フィーバーズ!」のあのポーズで登場。

　テルのポーズ…ケータイを掛けてるポーズ(テルとＴｅｌを掛けてる)
　ゲンのポーズ…ラジオ体操第2の2つ目っぽいポーズ(ゲンと元気を掛けている)
　フィーバーズのポーズ…手で“Ｆ”をかたどっている。

　“Ｆ”以外にもアルファベットを作れるというテル。
　“Ｒ”，“Ｂ”、“Ｈ”、“Ｑ”など。
　前3つは、一応全身を使うのだがＱは口の外から舌を出すだけ。
　「そこだけでやってんのん!?」(ゲン)

　レスキュー隊のネタ
　<隊員が2人しかいないので、点呼が1，2で終わったり、人工呼吸訓練を人形相手にやったら、テルが吸うことばかりを繰り返して、人形をへこましてしまったり、ゲンがふくらませたら、テルが穴を開けて飛ばしてしまったり(その人形を拾いに行くのは何故かゲンなので終いにはキレるゲン)、ゲンが滑り落ちる訓練をやってたら、そのロープをハサミで切ってしまうテル　ｅｔｃ…＞

　という風に漫才をやっていたら、突如、心拍音の効果音(ドクッ、ドクッという)。
　シメのボケを言うか言わないかの選択の時がいよいよやって来た。
　表面上は素知らぬ顔の2人。
　そこにゲンのナレーションが。

　(ここまでは五分と五分の勝負。このボケで決まる。さぁ、言うんか?言わんのか?言わんかったら、オレらは事務所に残れる。でも、言うたらクビや)

　芸人のプライドを選び、シメのボケの言葉を言ってしまうテル。
　しかし、この言葉、あまりに下らなかった…。
　「あっ、言うたった!」みたいなゲンのツッコミで、フィーバーズ一世一代の舞台が終わる。

Ｖ6
　最後のボケで逆転し、優勝を手にしたフィーバーズ。
　しかし、楽屋に現れたプロデューサーからは解雇を当初の通り宣告される。
　「バカだな。優勝しても仕事を無くしちゃ何にもならないだろ」と冷たく言い放つプロデューサー。
　殴りかかろうとするゲン。それを制止するテル。
　そこに事務所の更に偉い人が楽屋にやってきて、フィーバーズを絶賛する。
　すると、途端に掌返しでフィーバーズを褒めるプロデューサー。
　それまで大人の対応をしていたテルだが、このプロデューサーの態度を見ると
　「僕ら、事務所辞めます」と言うと、プロデューサーを殴り倒し部屋を出て行く。
　ゲンも、ちょっと誇らしげな顔で後に続いて出て行く。
　呆然とするプロデューサー。

＃7：公園

　ＯＰと同じ様に座っているフィーバーズ。
　ＯＰと違うのは、2人共おそろいの舞台衣装であるツナギを着ているところ(胸には“Ｆ”のアップリケ”)。
　事務所の言うことを聞かず、ボケのセリフを言ってしまい、挙句の果てにえらい人を殴って辞めることになってしまったことをちょっと悔やんでいるテル。
　対照的にあまり気にしてるように見えないゲン。
　「でもなぁ…」と言ってるかと思うと、
　「そやなぁ!」とすぐ立ち直るテル。
　「早っ!悩んだ?」(ゲン)
　「いっぱい悩んだで」(テル)

　ＯＰと同じようにまたいそいそとテルに寄って行くゲン。
　「ネタ帳」を誇らしげに取り出し、3年間遊んでた訳じゃないと言い、新ネタを読み出す。
　しかし、それは
　「ラブレターを触ったらかぶれた～」
　という例の林(ホネホネくん)のもの。
　「何じゃそれ!?」(テル)
　「だから、ラブレターの“レター”と“かぶれた～”の“れた～”が…」(ゲン)
　「分かっとるわ。分かった上でおもんない言うとんねん。オマエ、3年経ってもちっとも進歩してへんやん」(テル)
　「林さんのじゃアカンかったかぁ」(ゲン)
　「誰!?林さんって」(テル)
　「ホネホネ君」(ゲン)
　「そっち、面白そうやな」(テル)
　「いや、アカン!おもんなかった。止めといた方がエエ。“ホネホネ君のショートコント～”って」(ゲン)
　「そうか。もう、オマエやとアカン。オレが考えたるわ。この“ラブレターを触ったらかぶれた～”はエエとしても…」(テル)
　「エエの!?」(ゲン)

エンディングトーク

　「どうも、2丁拳銃です。やっと、『2丁拳銃』って言いましたね」、と小堀君。
　ずーっと「フィーバーズ」でしたからね。

　あのカレーは、こぼれすぎやったそうです。
　あと、「ファン」のコントでの虹彦のセリフ
　「スマスマに出てる5人より面白くないくせに!」は、修ちゃんのアドリブだったそうで、小堀君、素でへこんだよう^^;。
　「いや、だって、あの5人おもろいなぁ、と」と修ちゃん^^;。

　単独ライブはルミネでは2丁拳銃が初めてということを得意げに言う小堀君に対して、あまりそんなことには関心無いのかあっさりと流す修ちゃん。
　そんな修ちゃんに小堀君は不満げ。
　「ルミネ柿落としもな、幕開いた時、一番最初におったん、オレらやったんやで(柿落としの日の5じ6じＭＣは2丁拳銃だった)」(小堀)
　「良いやん、どうでも(笑)」(修士)

　ピスモンは全部終了しましたが、赤字やそうで^^;。
　黒字になったらもっと仕掛けにお金を掛けたい修ちゃん。
　ＣＧなんかを駆使したいらしい。
　バナナの売り上げが頼みの綱だそうです。

　フリートークをしていたら、舞台袖にいる構成作家の遠藤さん(元･誉)から、もっと伸ばして良いっていうサイン出たよ!とニチョケン。
　喜ぶ客。
　でも、左側にいるスタッフさんからは早く終わって、というサインが出てるそうで、「どっち?」とニチョケン。
　遠藤さんも、ちょっと舞台に出て来ました。

　この日は関東ローカル番組である
　「コント1000本ノック」のＯ．Ａ日。
　大阪とかから来てる人は、見てみてね、と小堀君。

　カメラを預けた人はちゃんと貰って帰ることと、大阪・東京3公演全部行った人は写真撮影があるので、残って下さいという告知で終了。
　幕が閉まる時、お辞儀しながら左手にはめてたリストバンドを外した小堀君。
　(客席に投げるんかなぁ…)と思いきや、右手に笑いながらはめ直す^^;。客も笑う。
　修ちゃんはお辞儀していたので、何故お客さんが急に笑い出したのか分からず不思議そうでした

＜感想＞
　初めて行った2丁拳銃の単独ライブ。
　旅費や、ホテル代などは、お金は掛からなかったとは言えませんが、この公演の素晴らしさは、それらの負担を吹き飛ばす程でした。
　行った後、2丁拳銃をますます私は好きになり、こんな素晴らしい公演を2人だけの出演者で魅せる事が出来る2丁拳銃を誇りに思いました。

　終演後、ロビーにはアンケートを書いてるお客さんでごった返していました。
　アンケートにはびっちり長い文章を書いている人が多かったです。
　みんな、2丁拳銃を、“愛してる”んだなぁ、と思いました。
　
　感想には、1行しか書けませんでした。

　「2丁拳銃、最高でした」。

　また、こんな素敵なライブが見れる日が来ることを待ってます(^^)。
　偶然にも誕生日の翌日がこのライブだったことがとっても嬉しかったです。
　良い誕生日でした。

　効果的に使われていたBUMP　OF　CHICKENの曲は

　「ダイヤモンド」（メジャーデビュー曲）

　「ノーヒットノーラン」
　「アルエ」
　「ガラスのブルース」（以上3曲は1stアルバム「FLAME　VEIN」収録）

　「グングニル」
　「リリィ」
　「ランプ」（以上3曲は2ndアルバム「THE　LIVING　DEAD」収録）

　のようです（把握分）。

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