チョップリン東京初単独ライブ「BOOK」

*私は昼の部のみの参加。
 コント尽くしの2時間でした。


<#1>
 
 深夜ラジオを聴きながら中学受験の勉強をしている西野。
 と、そこに口笛がかすかに聞こえてくる。
 窓を開けると、三日月に腰掛けているオッサン(小林)が。
 自称・三日月のオッサンは、頼んでも無いのに歌を唄い始め…

 (話の矛盾点を西野さんにつっこまれると「そこはメルヘンにいこうやないか」と逃げる小林さんのセリフが好きだった(笑))

<#2>

 ・アメリカで、コートを羽織って背が高いが、首と身体の向きが180度違うマネキン人間(小林)に話しかけられる男(西野)の困惑ぶり。

 (日本語が流暢なマネキンさん。でも時代がズレていて、鉄人・衣笠の動向を物凄く気にかけていたのが印象的)


<#3>

 音姫も完備している超豪華トイレ。
 しかし、唯一足りないもの。
 それは“壁”。
 そんな状況の中、どうしても我慢が出来ないので悪戦苦闘するサラリーマン2人。
 先に理性を捨てるのはどっち?

 (せめて面と向き合うのは避けようと色々向きを変える西野さん。西野さんがどう頑張っても絶対目に入る位置に腰掛けてる小林さん)


<#4>

 ・昼休みを公園でだらだら過ごしていたサラリーマン(西野)。
 そこに“自称・ヒップホッパー(小林)”が現れる。
 近々控えている大会で掛ける曲を一緒に選んで欲しいというが…

 (L→Rという言葉を聞いたのは8〜9年ぶり。彼らは今どうしてんだろう。ちなみにこの大会、レイ・チャールズも来るらしいです(笑))


<#5>

 ・第56回仮装大賞…小林→おにぎり/西野→海女でエントリー。
 「海女」での静けさは、本当深海にいるかのようだった。


<#6>

 少年院に入所中の2人。
 ウケを取ったら退院出来るので、張り切って臨んでいるのだが…。

 (2人ともサングラスをつけてるのかと思ったら、単に黒の長方形の紙を貼っているだけ(未成年のプライバシー保護)。
 しかし、小林さんは右目がすっかりバレバレだった。
 ウケなかったら、腰紐を引っ張られて強制退場させられたり、「何や!この1102番が!」「…ワレ、番号で言うなや!バレるやないか!」など、なかなかキワドイシチュエーション満載で面白かったです。
 ちなみに判定の方法はボールを転がす某お笑いバトルを参考。)


<#7>

 ・男として会社の同僚・西野を愛してしまった小林の独白。
 果たして西野をモノにできるか?

 (ここいらあたりから、徐々にぶっ飛んだ世界に突入していきます(笑))


<#8>

 ・麻薬受取人の西野。受け取り場所の港に行くが、そこにいるのはアホ丸出しのバスケ少年(小林)。
 成り行きでバスケの相手をやらされることに。
 そこに、ある重大情報が飛び込んできて…。


<#9>

 S○NY(一応伏字)の面接にやってきた西野。
 ところが、面接担当官はどうみても大企業のエリートサラリーマンには思えない汚れたオッサン(小林)。
 半信半疑の西野だが、「SONYは自由な会社やから」という理由で全て許されているそう。
 「VAI○」開発に関するプロジェクトX並みの秘話も続々披露され…

 (仮にソフト化されたら間違いなくカットされるだろうなぁ。それでもOKを出す太っ腹な企業だったら嬉しいけど)


<#10>

 京都産業大学を2浪中の西野が、大阪へ向けて北朝鮮が発射したテポドンをキャッチして日本を救うという素晴らしいコント。

 (このバカバカしさがたまらなく好きだった。呆気なさもたまらなかった)


<#11>

 小林の姉

 (味覚がおかしかったり、恥じらいというものが欠落していると言わざるを得ないような小林姉(小林)と2人きりになる羽目になった西野の心境の実況中継)


<エンディング>

会場が分かりにくいし、大混雑の新宿ということもあって道に迷ってしまった二人。
 でも「新宿アルタ」に行ってしまってはダメでしょ(笑)。

小林さんは緊張とテンパリの余り、小道具を出すのを忘れたり手間取ったりとボロボロだったそう。
 始まる前は何とも無いのに始まった途端に緊張して慌ててしまうそう。

18時からのはバッチリしたものをお見せできるので、そちらに忘れずに足を運んで下さい、とのことでした


++++++++++
<感想>

九州にいた頃、お正月の東西寄席や新人賞の番組などでチョップリンのネタを見る機会がありました。
 初めて見たのは強盗か何かのネタで、独特のテンションでカチッとした世界を見せる作り方をする人達だなぁと思ったのを覚えています。
 以降、極端におっかけることはしないけど、頭の片隅にはいつも入っていたコンビです。

常設劇場が無いため、松竹芸能の芸人さんの舞台を関東で見る機会はなかなかありません。
 そんななか知ったチョップリン東京初単独。
 「初単独」という記念ライブだったことと、キャパがそんなにあるほうでは無い劇場なのに「2300円の昼夜2回公演」という、控えめなのか強気なのか分からない設定が気に入ってしまい、チケットを取ってみました。

コントの間の暗転時にブリッジを流してたけど全部同じ静止画でもったいないなぁなど、舞台効果面の次回への改善希望(?)は何点かありましたが、チョップリンの世界を息つく暇も無いぐらい淡々とぶつける構成が、とてもシンプルで好きでした。

(ネタを見たい)という単純な希望がかなえられる単独ライブほど嬉しいものは無いよなぁ、ということを再確認した1日でした。

“We are Choplin”。
 ブリッジで流れた言葉です。
 いつも使われる言葉なのかどうかは知りませんが、東京初単独でこの言葉を使われると、このライブは名刺代わりのライブだったといえるんじゃないでしょうか。
 伝わり方は各人で違ってくるでしょうけどね。

私が好きだったネタは、少年院の退院を賭けたものと、テポドン回避のやつでした(笑)。

(04/8/16記)

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